□12月6日(土)
良い牧者パウロ
使徒の働き27:1-12(10)
聖書本文
27:1 さて、私たちが船でイタリアへ行くことが決まったとき、パウロとほかの数人の囚人は、親衛隊のユリウスという百人隊長に引き渡された。
27:2 私たちは、アジアの沿岸の各地に寄港して行く、アドラミティオの船に乗り込んで出発した。テサロニケのマケドニア人アリスタルコも同行した。
27:3 翌日、私たちはシドンに入港した。ユリウスはパウロを親切に扱い、友人たちのところへ行って、もてなしを受けることを許した。
27:4 私たちはそこから船出し、向かい風だったので、キプロスの島陰を航行した。
27:5 そしてキリキアとパンフィリアの沖を航行して、リキアのミラに入港した。
27:6 ここで、百人隊長はイタリアへ行くアレクサンドリアの船を見つけて、それに私たちを乗り込ませた。
27:7 何日もの間、船の進みは遅く、やっとのことでクニドの沖まで来たが、風のせいでそれ以上は進めず、サルモネ沖のクレタの島陰を航行した。
27:8 そしてその岸に沿って進みながら、やっとのことで、ラサヤの町に近い「良い港」と呼ばれる場所に着いた。
27:9 かなりの時が経過し、断食の日もすでに過ぎていたため、もはや航海は危険であった。そこでパウロは人々に警告して、
27:10 「皆さん。私の見るところでは、この航海は積荷や船体だけでなく、私たちのいのちにも危害と大きな損失をもたらすでしょう」と言った。
27:11 しかし百人隊長は、パウロの言うことよりも、船長や船主のほうを信用した。
27:12 また、この港は冬を過ごすのに適していなかったので、多数の者たちの意見により、ここから船出し、できれば、南西と北西に面しているクレタの港フェニクスに行き、そこで冬を過ごそうということになった。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
パウロの無罪がアグリッパ王とフェストゥス総督の前に証明されましたが、すでにパウロがカイザルに上訴していたので、彼はローマに護送されました。彼はたとえ囚人の身であろうとも、ローマの兵士たちの護衛を受けながら、夢にまで見たローマに福音を伝えに行きました。パウロと囚人数人は、百人隊長ユリウスに引き渡され、彼らを運ぶ船はローマに向かいました。パウロと同行した福音の同労者は、ルカとマケドニア人アリスタルコでした。彼らは二種類の船に乗りましたが、最初はアドラミティオの船を利用しました。この船は、アジアの沿岸の各地を通りました。リキアのミラに入港すると、そこでアレクサンドリアの船に乗り換えました。これは、ローマとエジプトを行き来する大規模な穀物船でした。クニドの沖を通ってから、クレタの島陰を航行し、「良い港」と呼ばれる場所に着きました。その近くにラサヤの町がありました。このような詳細な行き先の記録によって、福音の働きの臨場感が増しますが、この航行が非常に難しかったことをも教えてくれます。航海は風の状況に左右されるので、長くかかり危険でした。しかし、神様はすべての旅の中でパウロとともにされ、彼をローマに導き、世界宣教の歴史に新たな章を開かれました。
「良い港」に船が着いた時、パウロは断食する季節(9月中旬)が過ぎた今は、航海してはならないことを知っていました。だから、今回の航海は積荷と船体だけでなく、人々にも危険だと言いました。しかし百人隊長はそれを無視して、船長と船主の意見を信用しました。船長は船員の知識と経験に頼り、船主は利権を逃さないようにしました。百人隊長は、生命と財産を守ろうとするパウロの言葉を無視して出港を強行しました。パウロは囚人の身であっても、実は航海する人々の牧者でした。
祈り:主よ、どんな集まりや組織の中にいても、私が牧者の心をもって考え、行動できるように助けて下さい。主人意識を持って、周りの人に積極的に仕える者にならせてください。
一言:囚人の身であっても、牧者の心
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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