聖書別日ごとの糧   >>   出エジプト記[2021]

2021年 01月 04日 (月)

出エジプト記 2:1-10(10)
王女の息子となったモーセ

 レビの家のある女性が、男の子を産みました。彼女はその子がかわいいのを見て、ファラオの命令に逆らって、三か月間その子を隠しました。しかし、それ以上隠しきれなくなりました。そこで、その母親はその子のためにパピルスのかごを取り、それに瀝青と樹脂を塗って、その子を中に入れ、ナイル川の岸の葦の茂みの中に置きました。その子の姉は、その子がどうなるかと思って、離れたところに立っていました。その子は、水浴びしに来ていたファラオの娘に見つかりました。彼女はその子をかわいそうに思いました。その子の姉が、ファラオの娘に声をかけ、その子の母親が乳母になることが出来ました。その子が大きくなったとき、母はその子をファラオの娘のもとに連れて行き、その子は王女の息子となりました。王女はその子を「水の中から、私がこの子を引き出したから」という意味のモーセと名づけました。

 モーセの命が救われて、ファラオの娘の子となったのは、母親の信仰、姉の同労、そして王女のかわいそうに思う心があったからです。何よりも、神様が不思議な摂理をもって、その三人の女性を用いて働かれたからでした。これはモーセを、必ず成し遂げられるべき出エジプトという御業において、指導者として用いられるようにするためでした。そのため、当時の最高の文明を誇るエジプトの中でも、最高の文物を学ぶように導かれました。神様の御わざは、神様ご自身が成し遂げられます。神様は選ばれた者の命を守り、完璧な訓練の環境を用意し、そのプロセスを経るように導かれる方です。私たちは、この神様の導きの中で与えられる霊的な訓練を、しっかりと受けるべきです。そうするとき、この時代の救いの御業に用いられる霊的な指導者として、成長することができます。



適用:難しい状況の中にいますか

一言:神様の摂理



2021年 01月 05日 (火)

出エジプト記 2:11-22(15)
ミディアンの荒野に逃げたモーセ

 モーセは大人になったとき、同胞たちのところに出て行き、その苦役を見ました。彼は同胞たちのことをかわいそうに思ったのでしょう。自分の同胞の一人を打っているエジプト人を、誰もいないのを確かめてから、うち殺し、砂の中に埋めました。彼は、自分の力で同胞たちを救おうとしました。しかし、血気はやって人を殺してしまった彼には、神様の訓練が必要でした。事件について知ったファラオは、モーセを殺そうと捜しました。モーセはミディアンの荒野に逃げました。その荒野では、異邦人であるモーセが行く場所も、住むところも、ありません。彼はミディアンの祭司のところに住むことになり、その人の娘ツィポラと結婚しました。ツィポラは男の子を産み、モーセはその子に「ゲルショム(私は異国にいる寄留者だ)」と名づけました。

 自分の能力や力だけでは、神様の御業に用いられることはできません。モーセがイスラエルの民たちの指導者として、神様に用いられるためには、荒野の訓練は必ず必要なものです。羊たちを飼うことを通して、羊のようなイスラエルの民を理解し、仕える牧者の訓練が必要です。異国で寄留者となったことは、エジプトの地で異邦人として生きていた同胞たちを深く理解するために必要不可欠なことでした。40年間もエジプトの王室でモーセを訓練してくださった神様は、今度は彼を荒野に導き、そこで40年間、訓練してくださいました。神様は十分に訓練した後に、その人を用いられる方です。



適用:用いられたいですか

一言:荒野訓練



2021年 01月 06日 (水)

出エジプト記 2:23-3:12(3:4)
モーセ、モーセ

 イスラエルの子らは、重い労働にうめき、泣き叫びました。神様は彼らの嘆きを聞き、アブラハム、イサク、ヤコブとの契約を思い起こされました。そして、モーセを呼びかけられました。モーセはそのとき、荒野でしゅうとイテロの羊の群れを飼っていました。彼は、異国の地で羊飼いとして自分の人生は終わると思っていたでしょう。そんなある日、彼は羊の群れを導いて、荒野の奥の神の山ホレブまでやって来ました。彼は柴の茂のただ中の、燃える炎を見ましたが、その柴は燃え尽きませんでした。モーセは不思議なことだと思い、近寄りました。その時でした。神様はモーセに呼びかけられました。「モーセ、モーセ」。彼は「はい、ここにおります。」と答えました。神様は、彼の立っている場所は聖なる地であり、履き物を脱ぐように言われました。神様がモーセに呼びかけられたのは、エジプトで苦しみ、泣き叫んでいる神様の民を救い出し、乳と蜜の流れる地に導き上らせるためでした。すなわち、出エジプトという主の御業における指導者として、モーセを呼び出されたのです。神様は、モーセに使命を与えると同時に、彼とともにいることも約束してくださいました。

 イスラエルの民は、エジプトの地で、奴隷としてうめき、泣き叫んでいました。その苦しみのときに、神様は救いの御業を始められました。自分の民たちを救い出そうと、モーセ一人を召し出されました。神様は、ご自分の民が苦しみの中で泣き叫んでいるのを見て、知らないふりをする方ではありません。彼らの涙と叫び声を聞いておられ、神様自ら救いの御業を成し遂げられます。この時代の多くの若者たちが、物質主義、快楽主義の奴隷となり、うめき、叫んでいます。真理を知らず、さ迷いながら羊飼いを探し求めています。神様は、彼らの苦しみを放置したりしません。彼らの叫び声をお聞きになり、彼らを導くべき霊的な指導者たちを召しておられます。私たちがこの神様の呼びかけに、「はい、ここにおります。」と答える者となりますように祈ります。



適用:聞こえていますか

一言:主の呼びかけ


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