□3月31日(金)


衣のふさに触れ


ルカの福音書 8:40-48(44)

聖書本文

8:40  さて、イエスが帰って来られると、群衆は喜んで迎えた。みなイエスを待ちわびていたのである。
8:41 すると見よ、ヤイロという人がやって来た。この人は会堂司であった。彼はイエスの足もとにひれ伏して、自分の家に来ていただきたいと懇願した。
8:42 彼には十二歳ぐらいの一人娘がいて、死にかけていたのであった。それでイエスが出かけられると、群衆はイエスに押し迫って来た。
8:43  そこに、十二年の間、長血をわずらい、医者たちに財産すべてを費やしたのに、だれにも治してもらえなかった女の人がいた。
8:44 彼女はイエスのうしろから近づいて、その衣の房に触れた。すると、ただちに出血が止まった。
8:45 イエスは、「わたしにさわったのは、だれですか」と言われた。みな自分ではないと言ったので、ペテロは、「先生。大勢の人たちが、あなたを囲んで押し合っています」と言った。
8:46 しかし、イエスは言われた。「だれかがわたしにさわりました。わたし自身、自分から力が出て行くのを感じました。」
8:47 彼女は隠しきれないと知って、震えながら進み出て御前にひれ伏し、イエスにさわった理由と、ただちに癒やされた次第を、すべての民の前で話した。
8:48 イエスは彼女に言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい。」

聖書引用:新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会


日毎の糧

イエス様が帰って来られると、会堂司のヤイロがイエス様の足もとにひれ伏して、自分の家に来ていただきたいと懇願しました。彼の十二歳ぐらいの一人娘が、死にかけていたためでした。それでイエス様が出かけられると、群衆は押し迫ってついて来ました。その群衆の中には、十二年の間、長血をわずらい、だれにも直してもらえなかった女の人がいました。律法では、長血をわずらうことは、汚れた病とみなされ、疾患者が触れるものすべてが汚れると思われていました。女は誰とも会えず、寂しさと孤独の中で生きるしかありませんでした。命ともいうべき血が、常に体外に出ていくため、力もありませんでした。女はあらゆる困難を乗り越え、イエス様の衣のふさに触れたのです。彼女の行動は、イエス様の衣のふさに触れさえすれば、病も直るという信仰に基づいていました。彼女が信仰の通りに着物のふさに触れると、ただちに出血が止まりました。

 イエス様は自分から力が出て行くのを感じて、足を止めて、触った人を探し始めました。彼女は震えながら進み出て、すべての民の前で、いやされた次第を話しました。イエス様は憐れみを込め、「娘よ。あなたの信仰があなたを救ったのです。」と女の信仰を祝福されました。もし彼女に信仰がなければ、自身を悲観的に思い、暗い気持ちのまま、何も出来ずに死を迎えていたかもしれません。しかし、彼女は信仰によって障害を乗り越え、信仰によってイエス様の衣のふさに触れたのです。信仰は、死者を彷彿させるようなこの女をよみがえらせ、新しいいのちを与え、美しい女性として生まれ変わらせました。信仰は、主の能力と恵みと祝福を重ね合わせてゆく道です。そして、イエス様は、彼女にまことの平安を与えてくださいました。



祈り:主よ、私の恥ずかしい持病を癒し、死んだ者のようになっていた私を御言葉の力で生かしてくださり感謝します。私が自意識と恐れを克服し、大胆な信仰を持つことができるように助けてください。

一言:主に期待する信仰

【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。

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