聖書別日ごとの糧   >>   士師記[2013]

2013年 08月 30日 (金)

士師記9:1-21
いばらであるアビメレク

 アビメレクはギデオンの妾の子どもでした。彼がシェケムに行って、彼の母の身内の者たちに言いました。「エルバアルの息子七十人がみなで、あなたがたを治めるのと、ただひとりがあなたがたを治めるのと、あなたがたにとって、どちらがよいか。私があなたがたの骨肉であることを思い起こしてください。」
この言葉を聞いたシェケムの人々は、アビメレクに銀七十シェケルを与えました。彼は、この資金で、ごろつきの、ずうずうしい者たちを雇いました。そしてオフラに行って、ギデオンの息子七十人を一度に殺し、自分で王になりました。どの時代であっても、権力欲が強い者たちは悪賢く、無慈悲です。シェケムの人々のように、地縁や血縁のために、このような者たちを指導者として立てることは、罪です。
 この知らせを聞いたヨタムは、いばらの木のたとえで、アビメレクの罪を悟らせました。木々は、オリーブの木を王として立てようとしました。するとオリーブの木は言いました。「私は神と人とをあがめるために使われる私の油を捨て置いて、木々の上にそよぐために出かけなければならないだろうか。」いちじくの木とぶどうの木を招きましたが、同じ理由で、拒みました。しかしいばらは言いました。「もしあなたがたがまことをもって私に油をそそぎ、あなたがたの王とするなら、来て、私の陰に身を避けよ。そうでなければ、いばらから火が出て、レバノンの杉の木を焼き尽くそう。」神様の御前で、存在意味と使命を見つけ出すことができない人は、他の人をさします。他人の上に君臨することで、存在意味を見つけようとします。しかし、神様の御前で、自分を発見した人は、他の人に仕える人になります。

祈り:主よ!私が、いばらのように、人々を傷つけずに、神様と人々に仕えるように、助けてください。

一言:いばらになってはならない



2013年 08月 31日 (土)

士師記9:22-57
悪に報いられた神様

 アビメレクが治めてから三年目に、シェケムの人々は反乱を起こしました。ガアルがシェケム人たちとアビメレクの間を行き来し、アビメレクに逆らいました。しかしその町のつかさゼブルの助けによって、アビメレクは反乱軍を鎮圧しました。ところが、アビメレクは反乱軍だけではなく、善良な民までも、みな殺しました。町を破壊し、塩をまきました。シェケムのやぐらに火をつけ、やぐらに逃げた人々を焼き殺しました。シェケムの人々は、ヨタムの預言通りになりました。彼らが徳を得ようと立てた王から火が出て、その火で焼け死にました。神様は暴虐なアビメレクの手を助けられ、その兄弟を殺させたシェケムの人々の悪に報いられました。悪い人が指導者になるように助けることも、罪です。
 アビメレクは残った反乱軍を追って、テベツに行き、そこにあるやぐらにも、火をつけようとしました。ところが、ひとりの女がアビメレクの頭にひき臼の上石を投げつけました。それでも、アビメレクは「勇者が女に殺されたのだ。」と言われたくありませんでした。彼は部下に「私を殺してくれ。」と頼みました。これが、自ら王になるために、兄弟の血を流した者の最後です。神様は、兄弟七十人を殺して、その父に行なった悪をアビメレクに報いられました。世の中には、悪が打ち勝っているように見える時もあります。しかし、神様は必ず悪い者をさばき、善が勝つように助けられます。最後のさばきの時には、必ず悪がさばきを受けます。

祈り:主よ!私が、神様が悪に報いてくださる方であることを信じます。どんな時にも、私が悪に属さないように、助けてください。

一言:悪をさばかれた神様


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