聖書別日ごとの糧   >>   エステル記[2023]

2023年 05月 08日 (月)

エステル記8:1-17(16)
光と喜び、歓喜と栄誉であった

 ハマンが打ち付けられた日、王はハマンの家をエステルに与えました。王はハマンから取り返した自分の指輪を外して、それをモルデカイに与えました。エステルとモルデカイは王からの信任と寵愛を受けていますが、ユダヤ民族は未だ根絶やしにされる危機にありました。エステルは再び危険を冒し、王に告げて、その足元にひれ伏し、ハマンがユダヤ人に対して企んだ、わざわいとその計略を取り除いていただきたいと、泣きながら嘆願しました。もし王が感情的になり、断りでもしたら、今までの栄光も一瞬で失いかねませんでした。しかし、エステルは神の民の救いのことだけを考えました。王はよいと思うように、王の名で文章を書き、王の指輪でそれに印を押すように許してくれました。

第三の月の二十三日に王の書記官が召集され、モルデカイが命じた通りに詔書を書き、百二十七の州のユダヤ人と首長たちに伝えられました。各州にはその文字で、各民族にはその言語で、ユダヤ人にはその文字と言語で書き送り、御用馬の早馬に乗る急使に託し、隅々まで詔書を送りつけました。この二度目の勅令は最初の勅令を無効にするものではありませんが、ユダヤ人たちのいのちを敵から守り、復讐の正当性を付与した大切な勅命でした。ユダヤ人にとってこの法令は滅亡と死から救う福音でした。御用馬の早馬に乗った急使は、王の命令によってせき立てられ、急いで出て行きました。この知らせがある前までユダヤ人たちは、暗闇と死の影で落胆し、絶望していましたが、今や光と喜び、歓喜と栄誉にあふれました。イエス様の十字架とよみがえりは、罪によって死刑宣告を突き付けられた人間に救いといのちを与える福音です。この知らせを受け入れなければ、人は罪と死の影で落胆し、絶望し、苦しみの中で滅びるしかありません。福音の担い手は急使として、この知らせを急いで伝えてゆかなくてはいけません。



祈り:救いの喜びの知らせを私は急いで伝えていますでしょうか。私の隣人に突きつけられた死の宣告から救う福音を伝える者として、足りない私を用いてくださいますように祈ります。

一言:早馬に乗る急使のように


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