聖書別日ごとの糧   >>   エステル記[2023]

2023年 05月 09日 (火)

エステル記9:1-19(13)
明日も、今日の法令どおりにすることを

 第十二の月の十三日、この日に王の命令とその法令が実施されました。この日ユダヤ人たちは集まって、心を合わせていました。ユダヤ人は彼らの敵をみな剣で打ち殺し、虐殺して滅ぼし、自分たちを憎む者を思いのまま処分しました。ユダヤ人はスサの城でも五百人を殺して滅ぼしました。ハマンの子、十人を虐殺しました。殺された者の数が王に報告されると、王は王妃エステルに望みを尋ねました。エステルは、ユダヤ人が助かったことだけでも感謝だと思って、これ以上何も望まないとは答えませんでした。明日も、スサにいるユダヤ人に、今日の法令どおりにすること、また、ハマンの十人の子を柱にかけることの許しを請いました。王はそのようにせよと許しました。次の日もユダヤ人は、スサで三百人を殺しました。諸州では七万五千人を殺しました。これらユダヤ人たちの殺害は、ユダヤの先制攻撃ではなく、あくまでも正当防衛としてのものでした。二日間でユダヤ人がここまで多くの人を殺したところからも、神の民を憎む敵が実に多かった事実がうかがえます。

エステルは、なぜもう一日、法令の延長の許しを請うたのでしょうか。これは敵を徹底して滅ぼすためでした。敵を徹底して滅ぼさず、適当なところでやめてしまえば、敵は戦列を組み直し、反撃してくることがあり得ました。このためにエステルは敵陣を徹底的に打とうとし、霊的な戦いとして最後まで戦い抜きました。また、ハマンの十人の子を柱につけることで、ユダヤに敵対する者の末路がどうなるかを、人々に見せたのです。



祈り:一度の勝利で満足し、戦うことをやめています。適当なところでいいとしている心を見ます。どうか最後まで徹底して罪と戦う姿勢でいるようにお助けください。

一言:徹底する戦い



2023年 05月 10日 (水)

エステル記9:20-10:3(9:28)
プリムの日が途絶えてしまわないようにした

 モルデカイは法令とおりにしたことを書いて、諸州にいるすべてのユダヤ人に書簡を送りました。それは、ユダヤ人に毎年アダルの月の十四日と十五日を守らせるためでした。自分たちの敵からの安息を得た日、悲しみが喜びに、喪が祝いの日に変わった月としての祝いでした。ユダヤ人はこれらの日をプリムと呼び、記念して、互いにごちそうを贈り交わし、貧しい者に贈り物をする日と定めました。ユダヤ民族は根絶やしの危機に晒されましたが、神様の恵みにより救われ、このことを記憶にとどめようとしたのです。この恵みを忘れない限り、ユダヤ人は繁栄と栄誉の中にあっても高ぶらず、神様の民としてのアイデンティティを守ることができるのです。

モルデカイの地位はクセルクセス王の次の位になりました。ユダヤ人にとっては大いなる者であり、彼の多くの同胞たちに敬愛されました。彼は自身の益を追い求めるのではなく、自分の民の幸福を求め、全てのユダヤ人に平和を語ったからです。モルデカイはもともと王の門にいた小さな者でした。その彼が王の次の位にまでなったのはどうしてでしょうか。彼は出世のために権謀術数を巡らし、世から認められる人物像を求めませんでした。数多くの困難と危機の中にあっても彼は神様を信じ、頼りました。神の民の益と平和をただ願い、献身した人生でした。神様はこのような彼を高められ、神の民を守り、みわざに貴く用いてくださいました。



祈り:神様、あなたから受けた恵みをプリムとして、あなたがよくしてくださったことを、何一つ忘れることなく、記憶している者としてくださいますように祈ります。

一言:記念しよう


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