聖書別日ごとの糧   >>   伝道者の書[2023]

2023年 05月 19日 (金)

伝道者の書6:1-12 (6)
幸せな目にあわなければ

伝道者は、虚しさが増すばかりであるのを見て心を痛めます(1,11)。むしろない方が良いものを、人々は何が善であるかも知らないで欲しがります。その後何が起こるかも知らないで、自分のものにしたいと思います(12)。ある人は、望むもので何一つ欠けたことがありませんでした(2)。富、財宝、誉れをすべて受けました。ところが、突然病気にかかって、それを楽しむことができずに死にました。得ているものが少ない方が、惜しむことも少なくなります。得たことによって、むしろ痛みがより大きくなることもあります。人々は、富、財宝、誉れを切に得ようとしますが、得ることだけが幸せではありません。ある人は百人の子供を生み、長寿でした(3)。古代では、子供が多いことは力(労働力)があることを意味しました。しかし、そのために他人から妬まれ、困難が多くなるのであれば、子供が多いことは祝福ではありません。そのように長く生きることは、呪いです。子供のことで心を多く痛めてきたのに、死んだ時には子に無視され葬られることさえしてもらえないのなら、いっそ生まれなかった方がましです(3-5)。多くの子供、長寿を人々は求めますが、それらはむしろ害になることがあるのです。富、財宝、誉れ、多くの子供、長寿を得ることよりも重要なことは何でしょうか。それによって幸せになることです(6)。食べても満たされないのなら、食べることも無益な苦労です(7)。したがって、得ることに執着するのではなく、得た後に幸せになるように祈るべきです。手に入らないものにあこがれて、心が満たされないでいるよりは、現在与えられているもので満足するほうがよいです(9)。伝道者は、「幸せになるために必要なものは全て神様が与える。」と主張しています。なぜ自分が欲しているのか、何のために得ようとしているかを考え、本当に必要なものを神様に求めるなら失敗や無駄な労苦を減らすことができます。



祈り:虚しさを追い求める世の中において、神様が私の必要を満たしてくださり、幸せな人生を守ってくださっていることを覚え、いつも感謝するように助けてください。

一言:幸せが重要です


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