聖書別日ごとの糧   >>   伝道者の書[2023]

2023年 07月 03日 (月)

伝道者の書 9:1-18(1)
神の御手の中にある

伝道者はすべてのことが神様の御手の中にあると述べています。人は誰に愛されるのか、憎まれるのか決めることができません。悪しき者にも、正しい人にも、すべての事がすべての人に同じように起こります。そして同じ結末がすべての人に来るということ、即ち死は日の下で行われるすべての事のうちで最も悪いことです。生きている犬は、死んだ獅子にまさります。生きている者にはいつか死ぬという自覚があります。 しかし、死んだ者は何一つわかりません。 記憶も、愛したことも、ねたみ憎んだことも消えてなくなります。このように、もはやこの地上には、一つも分け前がありません。伝道者は生きている間に喜びを見出すことを勧めています。妻を愛し、熱心に働くように言っています。死ぬとわざも道理も知識も知恵もないからです。

伝道者は、足の早い競争者、勇士、知恵ある人、悟りのある人、知識のある人が成功を手にするとは限らないと説明しています。時と機会はすべての人に公平に与えられているからです。しかし、人々は自分達の時を知らず、わざわいの時が突然襲ってくることもあります。伝道者は、貧しいひとりの知恵ある者について語っています。強い王が小さな町を包囲し、大きなとりでを築きました。ところが、その貧しい知恵ある者が自分の知恵を用いて町を解放しました。しかし、あとになって誰も彼のことを思い出しませんでした。このように、知恵は力よりも重要であるにも関わらず、軽視されることがあります。しかし、知恵ある人の穏やかなことばは、愚かな支配者の叫びより、価値があります。知恵は武器にまさりますが、ひとりの罪人は多くの良いことを打ちこわします。



祈り:主よ、私たちの短い人生に恵みと喜びを与えてくださったことを感謝いたします。この不確実な世の中で主の御旨に従い、自分にできることを最大限に生かすように助けてください。

一言:神様の御手の中にある


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