聖書別日ごとの糧   >>   ミカ書[2020]

2020年 02月 17日 (月)

ミカ書4:1-13(2)
主のことばが出るところへ

 空を覆っていた黒い雲が切れて、輝く太陽の光が差し込むように、ミカ書4章からは雰囲気ががらりと変わります。3章までの内容は、イスラエルの罪と裁きの警告、4章からは終わりの日に成される回復と救いに関する預言です。神様が切に望んでおられることは、まぎれもなく回復です。裁きも回復に向かうための過程であることが分かります。
 終わりの日は、メシヤがこの世に来られることで始まります。その日、主の家の山は山々の頂に堅く立ちます。多くの異邦の民が来て「さあ、主の山、ヤコブの神の家に上ろう」と言います。それはシオンからは御教えが、エルサレムからは主のことばが出るからです。世界中の民族が主のことばを聞いてその道を歩むために集まります。当時、シオンは見るに堪えない悲惨な姿になっており、エルサレムは滅亡に向かって走っていました。このようなシオンが、メシヤが来られると御言葉が流れ出る世界の中心としてそびえ立つようになります。ミカは最悪の状態にいながら、輝く未来を見渡しています。人々は、御言葉に全く興味がなく、思い思いの人生を生きているようで、魂の奥底では御言葉を慕い求めています。終わりの日に主のことばを聞くために、主のことばが出るところに集まります。もはや、超大国ではなく、主のことばが出るところ、主のことばが出る人、主のことばが出る共同体が世界の中心となります。
 人々が主のことばを聞いてその道を歩む時、真の平和が訪れます。人々は戦争の象徴である剣と槍を、鋤と鎌に打ち直します。これ以上、剣と槍は必要がないからです。戦争について習う必要もありません。代わりに、人々は各々自分のぶどうの木やいちじくの木の下で平穏に暮らします。この世の中は戦争、反目、対立と葛藤が渦巻き、ひと時も平和な時がありません。人はだれしも平和を願います。ミカが預言した内容は世界万民の願いです。究極的な世界平和は外交や政治や人間の努力によってもたらされるのではありません。人々が主のことばを聞いてその道を歩む時に訪れます。メシヤが来られることで始まり、再び来られることで完成されます。その日を待ち望みましょう。


適用:世界の中心はどこですか

一言:主のことばが出るところ


<<(1)    前のページ(3)    4    次のページ(5)    (7)>>

聖書別日ごとの糧