聖書別日ごとの糧   >>   ヤコブ[2022]

2022年 09月 20日 (火)

ヤコブの手紙 3:1-12(2)
ことばで失敗しない人

ある言語学者によると、男性は一日に二万五千の単語を、女性は三万の単語を使うそうです。一日で、本の53ページ分に相当する言葉を口にすることになります。ところが、言葉には責任とさばきが伴います。マタイの福音書12章36節には、「人はその口にするあらゆるむだなことばについて、さばきの日には言い開きをしなければなりません。」と記録されています。ヤコブは聖書の先生でしたが、聖書を教える人は、神様の前で非常にきびしいさばきを受けることを知りました。それで、多くの者が教師になってはいけないと言います。ヤコブは、人はみな、多くの点で失敗をしますが、ことばで失敗しない人は、からだ全体も制御できる完全な人だと言っています。馬を御するために、くつわをその口にかけます(3)。船も小さなかじによって、かじを取る人の思うとおりの所に進んでいきます(4)。舌は私たちの身体の1/200程度を占める小さな器官ですが、大きな破壊力を持っています。小さな火が大きい森を燃やすように、小さな舌が一人の人生全体を燃やしてしまいます。舌は制御できないものであり、少しもじっとしていない悪であり、死の毒に満ちたものです。このような舌にくつわをかけないのなら、大変なことになります。それでは、どのようなくつわをかければ良いのでしょうか。話をする時、事実(fact)、また必要性、という二つのくつわをかけなければなりません。事実のみを話し、必要な言葉だけを言わなければなりません。正直な言葉、配慮ある丁寧な言葉、共同体や隣人を生かす言葉を言わなければなりません。同じ舌を持って、主をほめたたえ、兄弟をのろってはいけません。泉が甘い水と苦い水を同じ穴からわき上がらせるというようなことがないように、一貫性のある言葉を言わなければなりません。神様をほめたたえ、神様にかたどって造られた兄弟を高めなければなりません。



祈り:主よ!私も今まで舌をよく使えずに、多くの失敗をしました。私の内面を変えてくださり、良いことを話し、神様をほめたたえるように、助けてください。

一言:自分の舌に気をつけよう



2022年 09月 21日 (水)

ヤコブの手紙3:13-18(17)
上からの知恵

知恵と分別のある賢い人は、その知恵にふさわしい柔和な行ないを、立派な生き方によって示さなければなりません(13)。しかし、心の中に、苦いねたみと利己的な思いがあるならば、誇ってはならず、真理に逆らって偽らないようにしなければなりません。そのような世の知恵は、地に属し、肉に属し、悪霊に属するものです。地に属する知恵は、実生活において良い実を結べません。苦い妬みと利己的な思い、敵対心を生じさせます。妬みや利己的な思いのあるところには、秩序の乱れや、あらゆる邪悪な行ないがあります。愛の関係を壊し、互いに憎み合うようにさせ、信頼関係を壊して疑うようにさせます。そのせいで信仰の共同体にも秩序の乱れや邪悪な行いが起こります。ですから、私たちは世の知恵をよく分別して警戒しなければなりません。

反面、上からの知恵は、第一に清いものです。次に平和で、優しく、協調性があります。困難に陥っている人を助け、他の人のために善を行おうと努めます。また、あわれみと良い実に満ち、偏見がなく、偽善もありません。結果として、上からの知恵は平和を作り、義の実を結ばせます。ですから、私たちは上から来る知恵をいただくべきです。そうする時、集まりの中から妬みや争いが消え去り、愛と平和と聖さが満ちるようになります。 その集まりを通して、キリストの愛と栄光がはっきりと現れます。



祈り:主よ!私たちの集まりの中で、悪い世の知恵を取り除いて、ただ、天の知恵で満たしてください。

一言:聖なる知恵に満ち溢れよ


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