聖書別日ごとの糧   >>   出エジプト記[2008]

2008年 03月 10日 (月)

出エジプト記2:1-10
モーセを引き出された神様

 エジプトの王は助産婦たちの信仰によって幼児を殺害することができなくなると、今度は男の子が生まれたらナイル川に投げ入れろ、という命令を出しました。今イスラエルの代は途絶えるしかない状況になりました。神様はこのような絶望的な状況の中で、モーセ一人を救い出され、育てられました。レビの家のひとりの人が結婚をし、男の子が生まれました。ところが両親は、そのかわいいのを見て、王の命令を恐れずに信仰によって三ヶ月間隠しました。ところが子どもの泣き声が大きくなると、これ以上隠しておくことができなくなりました。それでその子をパピルス製のかごの中に入れ、ナイルの岸に置きました。このようにモーセは危惧の運命を持って生まれました。しかし神様の中では運命がありません。
 ちょうどパロの娘が水浴びをしようとして出て来て、葦の茂みに置かれた子どもを見付けました。彼女はその子がヘブル人の男の子であることを知っていましたが、憐れに思う心を持つようになりました。そしてモーセの姉の計らいによって、モーセの生母が子どもの乳母になりました。結局モーセは生母を通して、信仰教育を受けるようになり、後にパロの娘の子として宮中教育も受けるようになりました。信仰教育と宮中教育はモーセが出エジプトの御業を担う指導者として用いられるために必要な訓練でした。モーセの人生は運命的に思えますが、神様が彼を水から引き出された時、摂理の人生、指導者の人生に変わりました。神様はモーセ一人を水から引き出し、育てることによって虐待されるご自分の民を救う計画を始められたのです。

祈り:父なる神様!人間の目では運命的に生まれたようにみえても、神様が引き出されれば、摂理の人生に変わることを学び、感謝します。

一言:運命から引き出され、摂理の人生に



2008年 03月 11日 (火)

出エジプト記2:11-25
荒野訓練

 モーセが生まれましたが、イスラエルの状況は以前と変わりませんでした。神様はあせらずに、モーセ一人を出エジプトを導く指導者として準備しておられました。四十年の信仰教育と宮中教育の後、今は荒野訓練をさせようとしました。モーセは同族に対する牧者の心情はありましたが、血気と自己義認の心を持っていました。モーセがおとなになったある日、自分の同族たちの苦役を見ました。その時、あるエジプト人がひとりのヘブル人を打っているのを見て、耐え切れない憤りを感じました。モーセはすぐにそのエジプト人を打ち殺し、砂の中に隠しました。しかし、その次の日、同族たちの争いを止めようとしたとき、同族の告げ口によってそのことが明るみに出てしまいました。結局彼はパロの顔を避け、荒野に逃げて行きました。彼は自分の能力と血気で同族を助けようとしましたが、むしろ傷ついて、あてもなく荒野に追われるようになりました。血気や自己義認の心では神様の救いの御業に仕えることはできません。
 荒野に逃げたモーセはミデヤンの祭司レウエルの娘チッポラと結婚をし、六人の妹たちと一緒に生活するようになりました。彼は華麗な宮中から追い出され、異邦人の寄留者となり、底辺の人生を生きながら、多くの訓練を受けました。神様は、血気と自己義認によって生きていたモーセをつらい居候生活と荒野訓練を通して、柔和で謙遜な者として育てられました。指導者は訓練を通して、光り輝きます。特に自我が砕かれる内面の訓練を受けなければなりません。これが霊的な指導者の必須条件です。

祈り:父なる神様!私が血気と自己義認の心のままでは、主に用いられることができない者です。荒野訓練を通して、謙遜で柔和な者にしてください。

一言:霊的な指導者は自我が砕かれた者


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