神様は初子のわざわいを下される前に、イスラエルの民たちに、「この月を年の最初の月とせよ」と命じられました。また傷のない一歳の子羊をほふって、その血を二本の門柱とかもいにつけるよう、命じられました。そして神様がエジプトの初子をさばかれる時、子羊の血がしるしとなって、その血がある家はさばかずに、通り越す(pass over)と約束されました(13)。ところが神様はなぜ赤いペンキや帯を目印にせず、血を目印にされたのでしょうか。肉体の生命が血にあり、血が罪を購うからです(ﾚﾋﾞ17:11)。イスラエルの民も人間なので、エジプト人たちと同じ罪人です。それによってイスラエル人もエジプト人たちと同じように、神様のさばきの中で死ななければなりませんでした。神様はイスラエルを救うために、彼らの代わりに子羊の命を犠牲にしてくださいました。それでイスラエルの民は子羊をほふり、その血を門にぬらなければなりませんでした。
　神様は、子羊の血で救われたその日を主への祭りの日とし、永遠に祝うように言われました。そして過越しの祭りの翌日から七日間種を入れないパンを食べ、家からパン種を取り除くように言われました(15)。パン種は罪を象徴します。神様は、イスラエルが出エジプトの後、偶像崇拝や世の快楽のようなエジプトの罪深い生活を真似しないことを、願われます。神様の御言葉に従って、敬虔に生きることを願われます。神様の恵みによって救われた人々は罪を捨てて、聖なる生活をしなければなりません。

祈り：主よ！子羊として十字架で死なれたイエス様の血を信じることで、救いの恵みを受け、聖なる生活をすることを願います。

一言：子羊の血をつけなさい

　初子のわざわいに対する神様の御言葉や、子羊の血をつけることで救いを受けるという神様の御言葉は、信じがたいものです。しかしモーセとイスラエルは神様の御言葉通りに子羊をほふり、その血をヒソプに取って、かもいと二本の門柱につけました(28)。その日の晩、神様の御言葉通りにさばきが臨みました。パロの初子から家畜の初子に至るまで、エジプトの地の初子がみな死にました。エジプト全土には泣き叫ぶ声が起こりました。神様は御言葉どおりに、エジプトの偶像とパロの不従順をさばかれました。しかし神様の御言葉を信じて、羊の血をつけたイスラエルはみな救いを受けました。
　初子のわざわいを受けたパロはその時になって神様に敵対することができないと悟り、モーセを呼んで、彼らの言葉通りにエジプトから離れ、神様に礼拝するように、命じました。羊も牛も連れ出して行き、自分たちのために祈るように、言いました。エジプト人たちもイスラエルが願う通りに、銀、金の飾り、着物を与えながら、早く去るように、言いました(33-36)。このようにしてイスラエルはエジプトに滞在してから四百三十年目に奴隷生活を清算して、出エジプトしました。彼らはエジプトから離れる時、主の全集団として堂々と出て行きました(41)。その夜はエジプト人たちには恐ろしいさばきの夜でしたが、イスラエルには救いの夜であり、勝利の夜でした。この夜は主の夜として、代々守っていかなければなりません。

祈り：主よ！イエス様の血で、恐ろしいさばきの夜を迎える私を救ってくださった恵みに感謝します。

一言：主の夜、救いの夜