シナイ山で十戒のことばを二枚の石の板に、二度も書きしるしてくださるほど、イスラエルに対する神様の愛は格別でした。神様が彼らに求めていることは途方もなく難しいものではありません。それはただ、主を恐れ、主のすべての道に歩み、主を愛し、主に仕えることです（12）。これはとても理にかなった要求です。なぜなら、すべてのものは主のものだからです（14）。万物の主人である神の命令に被造物が従わないわけがありましょうか。また、神様が要求する目的は、イスラエルを幸せにするためです。「あなたのしあわせのために、私が、きょう、あなたに命じる主の命令と主のおきてとを守ることである。」（13）。主の命令を守るという行為は、神様のためではありません。それはあくまでも彼らを愛してやまない神様がくださった、幸せの扉を開ける鍵です。神様は彼らの先祖たちを恋い慕い、彼らをすべての国々の民のうちから選ばれました。彼らを愛するがゆえに選び、幸せにしてくださるのです。

　ですから、命令に従わなかったりおきてに逆らったりしてはいけません。心の包皮を切り捨て、もううなじを固くする者であってはなりません（16）。主を恐れ、主にすがり、困窮している隣人を顧み、正義を行う民でなければなりません。たった七十人でエジプトに下った先祖たちが、今や、空の星のように多くなったこと、これこそまさに幸せにしてくださる神様の御手の業ではないでしょうか。

祈り:神様、私の幸せのために愛の命令をくださったことを感謝します。

一言:あなたの幸せのために