聖書別日ごとの糧   >>   士師記[2009]

2009年 12月 18日 (金)

士師記11:1-11
士師として召されたエフタ

Ⅰ.遊女の体から生まれたエフタ(1-3)
 エフタはギルアデ人であり、勇士でした。ところが彼は遊女の子でした。ギルアデの妻の子たちは成長しながらエフタを憎み、父の家を受け継いではいけないと言って、彼を追い出しました。彼は家族から捨てられました。ところが彼がトブの地に住んだ時、彼のところに、ごろつきが集まって来ました。家族から捨てられたエフタは社会から捨てられ疎外された彼らをよく理解しました。エフタはごろつきの牧者であり、指導者になりました。
 エフタは逆境を通して内面が強くなり、疎外された人々までも抱いて仕えられる指導者に成長しました。エフタは信仰によって運命と環境に打ち勝ちました。
Ⅱ.ギルアデの首領になったエフタ(4-11)
 しばらくたって、アモン人がイスラエルに戦争をしかけて来ました。患難の日にイスラエルの中には勇士がいませんでした。長老たちがエフタを訪ねて来て、アモン人と戦いましょうと助けを求めました。そうすればギルアデ人の首領になるというのです。「首領」とは「最高統治権者」を指します。イスラエルはエフタに全ての権限を渡しました。それほど状況は緊急を要し、エフタは彼らから勇士と認められました。エフタは信仰によって自分の運命を克服し、危機の時に必要な人物になりました。神様は恐れ敬い最後まで信仰によって生きる者を、時になると高くしてくださるのです。

祈り:主よ!私が自分の人間条件のために絶望せずに、エフタのように信仰によって生きるように助けてください。

一言:危機の時に必要な人物



2009年 12月 26日 (土)

士師記11:12-28
アモンの王と談判したエフタ

Ⅰ.私の国を取ったからだ(12,13)
 イスラエルのギルアデ人が持っていた地は、本来アモン人の地でした。ところが出エジプトしたイスラエルがヨルダン川の東に位置するヘスボンの王シホンとバシャンの王オクを打ち、その地を取りました。アモン人はその地のいくつかを支配していました。神様は、罪を犯したイスラエルをさばくために、一定期間ギルアデの地をアモン人の支配下に置くようにされました(10:8)。ところがアモン人はヨルダン川の東方の地をみな奪ってしまおうと、攻めて来ました。彼らはそれらしい口実を使って、侵略の正当性を主張しました。
Ⅱ.エフタの歴史性のある信仰(14-28)
 エフタは卑しい身分の人でしたが、神様を恐れ敬う信仰がありました。何より彼は聖書勉強をよくし、イスラエルの出エジプトの御業に精通していました。エフタは、アモンの侵略が歴史的な事実からずれていて、神様の主権に対する挑戦であることを説明しました(23)。そして三百年の間何もしなかったのに、今になって「自分の地だ」と主張するのは矛盾しているのではないかと指摘しました。エフタは神様が成し遂げられたイスラエルの出エジプトの御業を正確に知っていたので、アモンの王と論理的な談判ができました。
 私たちが福音の敵と戦うためには聖書を正確に知っていなければなりません。御言葉の剣を鋭く研ぎ澄ます人は、どんな福音の敵も退けることができるのです。

祈り:主よ!エフタのように神様の御業に精通する御言葉のしもべになるように助けてください。

一言:敵を退ける鋭い御言葉のしもべ



2009年 12月 27日 (日)

士師記11:29-40
エフタの勝利と誓願の履行

Ⅰ.主に誓願を立てたエフタ(29-33)
 主の霊がエフタの上に下った時、アモン人のところへ進んで行きました。エフタは戦争をする前に、神様に誓願を立てました。「もしあなたが確かにアモン人を私の手に与えてくださるなら、」エフタは勇士でした。しかし彼は傲慢ではなく、徹底的に神様に頼りました。その時、神様は敵を彼の手に渡され、アモン人はイスラエル人に屈服しました(32,33)。エフタの誓願は神様に対する信仰と忠誠心の現われでした。
Ⅱ.誓願を守る父と娘(34-40)
 勝利したエフタを最初に受け入れた人は彼の娘でした。その娘は目に入れてもいたくない一人娘でした。エフタは神様に立てた誓願と、娘に対する愛の間に挟まれました。誓願の破棄は神様の御名を軽んじる罪です。エフタは自分に害になっても、神様の御名によって立てた誓願を守ろうとしました(申23:21-23)。「私は主に向かって口を開いたのだから、もう取り消すことはできないのだ。」(35b)。これは神様に立てた誓願を絶対的な姿勢で守ろうとするエフタの信仰と忠誠心の現われでした。彼の娘も信仰によって答えました。「お父さま。あなたは主に対して口を開かれたのです。お口に出されたとおりのことを私にしてください。主があなたのために、あなたの敵アモン人に復讐なさったのですから。」(36)。神様を恐れ敬うエフタの娘も信仰の女性でした。

祈り:主よ!私が神様を恐れ敬い、神様の前で立てた約束を守るしもべになるように助けてください。

一言:神様との約束を守る人


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