聖書別日ごとの糧   >>   歴代誌Ⅰ[2019]

2019年 05月 18日 (土)

歴代誌第一1:1-2:55(2:1、2)
イスラエルの子は次のとおりである

 歴代誌は、南王国ユダ中心の歴史を記しています。歴代誌は、アダムから捕囚期までの系図と、ダビデとソロモンを始めとするユダの王たちの統治を記録しています。歴代誌が書かれた目的は、バビロンの捕囚から帰還したユダの民が、ダビデ王国のような栄光ある神様の統治の回復に、望みを持つためでした。歴代誌が書かれた時のイスラエルの状況は、国は滅び、バビロン捕囚から帰還してからも過去の栄光を回復する希望が見えない状況でした。イスラエルは今も神様に選ばれた民であるのか、祭司の王国、聖なる国民であるのか。このような疑問に対し、歴代誌の著者は、主がどんな方であり、主の民がどんな人々であるのかを教えています。
 まず、著者は、アダムから始まる系図が、アブラハム、ダビデにまでつながっていることを記録しました。ノアの三人の息子たちの子孫について記録していますが、アブラハムがセムの子孫であることを書いています。アブラハムの子孫に関しては、まずイシュマエルの系図を、次にイサクの子孫を記録しました。そして、イサクの子孫については、レンズ豆一杯で長子の権利を弟ヤコブ(イスラエル)に売ってしまい、俗悪な者の代名詞となってしまったエサウの系図を先に記録し、その次に信仰の子孫イスラエル(ヤコブ)の子孫を記録しました。 二章の前半は、イスラエルの系図の核心部分です。イスラエル民族の源泉とも言うべきイスラエルに始まって、メシヤの先祖とあがめられているダビデに至るからです。イスラエルの子孫の中では、神様の祝福を受けて栄え、政治的指導者を輩出したユダ族から記録しています。
 神様が大切にするのは信仰の人々の歴史です。信仰の人々は、世の人々と比べて、みすぼらしく見えるかもしれません。しかし、信仰の人々こそ歴史の主人公です。信仰の人々は、神様の御前で自分が歴史の主人公であることを知って、アイデンティティを持って生きるべきです。


適用:アイデンティティを持って生きていますか

一言:私が歴史の主人公


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