聖書別日ごとの糧   >>   歴代誌Ⅱ[2020]

2020年 08月 12日 (水)

歴代誌第二6:1-11(8,9)
ダビデは備え、ソロモンは完成させた

 6章は神殿奉献式の際のソロモンの祈りです。ソロモンはイスラエルの全会衆を祝福して言います。神様は、自分の父ダビデに語られたこと(Ⅱサムエル7:5-16)を、御手をもって成し遂げられました。ソロモンは、神殿建築とダビデの国が堅く立つようになったのは、ダビデの子である自分に行われた主の御働きだと告白します。
 神様は、イスラエルをエジプトの地から導き出した日から今に至るまで、ご自分の「名を置く家を建てるために、イスラエルの全部族のうちのどの町も選ばず、」またご自分の「民イスラエルの上に立つ君主とするために」誰も選びませんでした。ただ、エルサレムを選んでそこに主の名を置き、ダビデを選んでイスラエルの王としました。ダビデに臨まれた主権的な恵みです。ダビデの心にはいつも、主の御名のために宮を建てたいという思いがありました。神様はその心を喜ばれました。ところが、ダビデに「その家を建ててはならない。あなたの腰から生まれ出るあなたの子が、わたしの名のために家を建てるのだ。(9)」と言われました。神様の主権的な御計画に従って、ダビデは神殿建築のために出来る限りの備えをしておき、次の代にバトンを渡しました。そして、ソロモンが建築にとりかかり、完成させました。
 神様の長い御業の歴史を見ると、ダビデのように礎を置くために用いられる人もいれば、ソロモンのように実を結び、繁栄のために用いられる人もいます。両方とも成し遂げたいという心を神様は喜ばれますが、必ずしもそうなるとは限りません。大事なのは、自分に委ねられていることに最善を尽くすことです。主のみこころに従って生きるなら、主は御口をもって語られたことを、御手をもって成し遂げてくださいます。


適用:私に委ねられていることは何ですか

一言:主が成し遂げられる



2020年 08月 13日 (木)

歴代誌第二6:12-21(14)
契約を守られる神様

 ソロモンはイスラエルの全会衆の前でひざまずき、天に向かって両手を伸べ広げて祈りはじめました。まず彼は、「天にも地にも、あなたのような神はほかにありません。」と告白します。というのは、神様は心を尽くして御前に歩むしもべたちに対して、契約と恵みを守られるお方だからです。ダビデに約束されたことを守ってくださったことが、まさにその証拠です。神様は約束どおりに父ダビデに代わってソロモンを王座に就かせ、宮が完成するようにしてくださいました。ソロモンは、このようにイスラエルの王座に就く者が断たれることがないように、約束されたおことばが堅く立てられるように、と祈ります。
 ときおり私たちは、献身が報われず、無駄ではないかという思いに駆られることがあります。人々から誤解を受けることもあります。ダビデにも様々な困難がありました。しかし、神様は約束どおりに彼を王座に就かせ、ソロモンを継承者として立ててくださいました。彼らに対して契約と恵みを守られた神様は、私たちに対しても同様です。私たちも「天にも地にもあなたのような神はほかにありません。」と、告白する日々でありますように祈ります。
 ソロモンは主のために宮を建てたものの、主がそこに住まわれるような方ではないことを知っていました。神様が、人間とともに地の上に住まわれるはずがないからです。実に、天も、天の天も、主をお入れすることはできないのに、どうしてソロモンの建てた宮には住まわれると言えるでしょうか。ソロモンは神殿の役割と限界を知っていました。しかしながら、自分と主の民が宮に向かってささげる祈りを聞いてくださるように切に祈りました。


適用:約束を守ってくださった主の恵みを思い起こしてみましょう

一言:あなたのような神はほかにありません



2020年 08月 14日 (金)

歴代誌第二6:22-42(35)
あなたご自身が天から聞いて

 ソロモンは主の宮が祈りの場所になることを願いました。宮ではいけにえも献げられ、御言葉も語られ、時ごとの祭りも行われますが、何よりも民が祈れば主が聞いてくださる場所になってほしいと願いました。これには、人の弱さと罪に対する深い理解とあわれみが表れています。
 イスラエルが罪を犯して、敵に打ち負かされる時があります。罪による結果ですが、それで終わってしまってはいけません。彼らが主に立ち返って、この宮で御前に祈り願うなら、天でこれを聞いて、彼らの罪を赦し、彼らとその先祖たちにお与えになった地に帰らせてくださるように祈ります。罪を犯したために自然災害やわざわい、病気に見舞われることもあります。それで終わってしまうと絶望的です。しかし、この宮に向かって祈り、御名をほめたたえ、罪から立ち返るなら、主ご自身が天でこれを聞いて、罪を赦し、報いてくださるように祈ります。ソロモンの祈りは、イスラエルの民だけにとどまりませんでした。異国人に対しても、この宮に向かって祈るなら、願うことすべてをかなえてくださるように、と祈ります。
 ソロモンは、罪に陥らない人は一人もいないと言います。すべての人が罪人であり、主のあわれみと赦しが必要な存在です。だからこそ、主の宮は罪を犯してしまうすべての弱い人に必ず必要な場所です。主の宮は、罪を赦し、回復させてくださる神様と出会える場所です。悩み、苦しみ、悲しみの中にいる人が、御前に出て慰めと癒しを受けとる場所です。どんな絶望の淵にいても希望と生きる力を見出すことのできる場所です。不完全な地上の宮は、イエス様によって完成されました。誰でもイエス様の所に行くなら、赦され、癒やされ、生きる希望と力を得ることができます。新しい宮であられるイエス様をほめたたえます。


適用:犯した罪のために苦しんでいますか

一言:イエス様の所に希望がある


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