聖書別日ごとの糧   >>   ネヘミヤ記[2019]

2019年 11月 07日 (木)

ネヘミヤ記5:1-13(10)
利子を取ることをやめよう

 民が力を尽くして城壁の修復を行なっていた時、内的な障害がありました。指導者たちが貧しい民を対象に、高利貸し業を行なっていたことです。さらに、飢饉と重なり、苦しむ者たちが増えていきました。ある人は、穀物を得るために、畑とぶどう畑、家を抵当に入れました。ある人は負債を負って、税金を払わなければなりませんでした。高い利子を払いきれずに、子どもたちを奴隷として売る場合もありました。つらい時、同族を助けることをしないばかりか、高利貸しをして、貧しい人々を利用しようとするとは、どれだけ悪いことでしょうか。民の「恨み」の満ちた叫び声を聞いて、ネヘミヤはひどく憤りました。利己的な貴族と代表者たちを責めました。ネヘミヤと初め主だったユダヤの指導者たちは、捕虜として連れて行かれた同族を帰還させるために多くの犠牲を払いました。ところがある人たちは、同族の痛みを利用して、自分たちの利益をむさぼっていました。これは、約束の民が決してやってはいけないことでした。神様は早くから、同族の間で利子を取ってはいけないと禁じられていました(申23:19,20)。
 ネヘミヤは、まず自分が手本を見せました。彼自身も、お金と食料を貸しましたが、利子を取りませんでした。ほかの人々にも、1%の利子も取らずに、返すようにと提案しました。その時、全ての人々が同族から利子を取らないことを決断しました。こうして、共同体の中で分裂が起こる可能性を取り除きました。共同体の中に違和感が生じれば、決して心を一つにして敵と戦うことはできません。心を一つにする聖霊の共同体を作るためには、自分がまず譲歩しなければなりません。困っている人を憐れみ、顧みなければなりません。口だけ立派なことを言うではなく、まず仕え、献身の手本を見せる時、全ての人々が心からついて行くようになります。


適用:共同体を立てるために、努力していますか

一言:まず仕える手本を見せよう



2019年 11月 08日 (金)

ネヘミヤ記5:14-19(15)
自分の権利を主張しなかった指導者

 ネヘミヤは、指導者の利己心を無条件に責めませんでした。総督として、自分がまず率先して手本を見せる生活をしました。彼はユダの地の総督として任命された十二年間、手当を受けませんでした。総督としての手当てを受けることは正当なことですが、貧しく生活している同族のことを考え、正当な権利さえも放棄しました。彼の目的は、総督としての権利を受けることではありませんでした。民の苦しみと痛みに参加し、共に城壁再建の御業を成し遂げることでした。前任の総督たちは、民から、食料とぶどう酒、銀四十シェケルを取りたてました。また、民を圧制しました。しかし、ネヘミヤは神様を恐れていたために、そのようにはしませんでした。多くのお金持ちが土地を買いましたが、彼は自分の財産を増やすことに力を使いませんでした。ただ、城壁の修復工事に全力を注ぎました。
 ネヘミヤは150人の民の指導者たちを食卓に招いて、共に交わりました。さらに、異邦人たちの中でも、ユダヤ人たちに好意的な者たちは積極的に受け入れ、共同体の一員にしました。ここにかかる費用は莫大なものでした。しかし彼は民の心を得るために、多くの財産を犠牲にしました。開かれた心で、意志疎通をはかりました。民に負担をかけないように、手当も要求しませんでした。このように献身的な愛のリーダーシップを発揮することで、民は感動してネヘミヤと共に城壁の修復の働きに全身全霊をかけるようになりました。何より彼は神様の助けを求める祈りの人でした。リーダーシップは、単にその場から出てくるものではありません。民の心を感動させるだけの愛と献身がある時、民が自発的にそのリーダーについて行くようになるのです。イエス様は神様の御子でしたが、そのように扱われることを願わずに、かえって自分を低くし、仕える犠牲のしもべとなりました。それによって、私たちがイエス様の生涯に感動を受け、自ら献身する牧者の生活ができるようになりました。


適用:同労者たちの心を得ることを願いますか

一言:仕えと犠牲の手本を見せよ


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