聖書別日ごとの糧   >>   エステル記[2019]

2019年 11月 22日 (金)

エステル記2:1-23(10)
出身を明かさなかったエステル

 アハシュエロス王は、ワシュティの代わりの王妃を選ぶため、全国から容姿の美しい未婚の娘をシュシャン城に集めました。そこにエステルも王宮に連れて行かれました。彼女の両親は亡くなっており、姿、顔立ちが美しい娘でした。孤児だった彼女をモルデカイは引き取り、自分の娘として養育しました。モルデカイはベニヤミン族の子孫で、エステルのおじでした。彼女が王宮に入ると、モルデカイは毎日婦人部屋の庭の前を歩き回り、エステルの安否と、彼女がどうされるかを知ろうとしていました。モルデカイはエルテルに自分の民族や、生まれを明かさないようアドバイスしました。
 エステルがユダヤ人であることをなぜモルデカイは伏せておくように話したのでしょうか。ユダヤ民族としてのアイデンティティが不足していた為ではありません。捕虜の民として異邦の地で生きてゆくことは、危険の因子が多かったのです。エルテルはモルデカイのことばに従いました。彼女は王妃になっても、自分の民族、自分の生まれをあかしませんでした。彼女は自身をあかしはしませんでしたが、与えられた状況の中で謙遜になり、最善を尽くすよう努めました。こうしてエステルは、彼女を見るすべての者から好意を受けていました。王はほかのどの女たちよりもエステルを愛し、王妃としました。
 自分が誰であるかを明かすことより、生き様を通して見せることの方が、より人から認められ、好意を受けることがあります。自分でクリスチャンだと明かすよりも、生活の中でキリストに従い、与えられた仕事に最善を尽くす時、周囲の人から好意を受けることがあります。


適用:あなたは誰かに自分の生き様を見せているでしょうか

一言:生き方を通して見せる人に


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