聖書別日ごとの糧   >>   ヨブ記[2023]

2023年 08月 07日 (月)

ヨブ記34:1-37(12)
真理を伝えるときには

エリフは、33章の最後の部分で、「もし、ことばがあるなら、私に返事をせよ。(33:32)」とヨブに答えるように促しますが、ヨブが答えないので、エリフはそのまま話を続けます。3人の友人たちに対しても呼びかけながら、ヨブのこれまでの発言の問題点を指摘します(1-15)。

エリフは、ヨブが自分の正しさを主張する余り、神の正しさが間違っていると主張するまでになったことに問題があるとしました。「神が悪を行うなど、全能者が不正をするなど、絶対にありえない」(10)のです。ヨブはいつの間にか、自分を神さまと同等の場に置いてしまっていました。しかし、「人は土のちりに帰る」存在でしかなく、「人が王に向かって『よこしまな者』と言い、高貴な人に向かって『悪者』と」は言えません(15,18)。エリフは、このように繰り返し神さまの正しさについて語っていきます。彼の話は、すべて真理を突く話です。ヨブも、他の友人たちには反論しましたが、エリフに対しては反論できずに黙ったままです。

エリフは、非常に鋭く真理を語る人でしたが、「私のことばを聞け」(2)「私に聞け」(10)「私の言うことに耳を傾けよ」(16)と自分のことばに随分と自信を持っています。また、物言いも冷たく、少々高圧的な印象を受けます。苦しんでいるヨブと一緒に神の御前に出て、一緒に神のみことばに聞こうと寄り添う態度はありません。私たちは、相手を正そうとする時には、相手を傷つけやすいことを覚えておくべきです。希望と信仰と愛の言葉を添えながら、あわれみの心をもって語るように気をつけましょう。



祈り:主よ、あらゆる奥義とあらゆる知識に通じていても、たとえ山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、愛がないなら、私のすることは相手を傷つけることだけであることを学びます。愛をもって真理を語るように私を助けてください。

一言:愛がなければ


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