聖書別日ごとの糧   >>   詩篇[2021]

2021年 02月 10日 (水)

詩篇5:1-12(1)
私のうめきを聞き取ってください

 詩人は、敵たちによって、混乱していました。彼は神様に、「叫び」祈りました。叫び声は、どんな時にでるのでしょうか。平安で幸福な時には、叫び声はでません。もどかしく、切羽つまり、苦痛を受けている時、切実に叫ぶようになります。死に至る時、神様の働きなしには方法がない時、絶叫します。詩篇の著者の混乱と叫び声を見る時、義人の生活には、悪いことが何もなく、全てにおいて成功するわけではないことが分かります。むしろ、正しい人々を敵が攻撃し、あざ笑い、憎みます。詩篇の著者たちが偉大なのは、まさにそんな時、主を仰ぎ見、祈ったことです。正しい生活を放棄しなかったことです。

 詩人は、「私の王、私の神様」と呼んでいます。詩人にとって、神様は漠然とした方ではありません。神様は、私を治め、守ってくださる王だと知っていました。私を造り、私を知って下さっている神様です。私の言葉に耳を傾け、私の心を察してくださる方です。どれだけ苦しいのか、どれだけ恐ろしく悲しく、つらいのかを聞き取ってくださいます。著者は朝、主に祈ります。彼は静かに余裕をもって、人格的な交わりができる朝に、主に出て行きます。私たちも、朝、静かな時間に、私のうめき声に耳を傾け、私の心を察してくださる主に進み出ることができるように、祈ります。

 主は罪を喜ばず、悪者と共におられません。全ての悪を行なう者を憎まれ、滅ぼされます。実際に悪を行ないながら、主に進み出て礼拝し、いけにえをささげ祈る人が多くいます。神様は彼らを喜ばれません。祝福してくださいません。神様の御前に出て行くとき、私たちは、神様が嫌われる悪を悔い改め、捨てなければなりません。詩人は、主を恐れつつ、聖なる宮に向かってひれ伏します、と言っています(7)。主を避けどころとして逃れる人、主の御名を愛する人々を、主は祝福し、大盾のように、いつくしみでおおってくださいます(11,12)。いくら世の中が険しく、敵が多くても、主に逃れるなら、いつでも完璧に守ってくださいます。



適用:どれだけ切実に祈りますか

一言:心を開いて、うめく祈り


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