聖書別日ごとの糧   >>   詩篇[2021]

2021年 09月 02日 (木)

詩篇58:1-11(11)
まことに、さばく神が地におられる

 力ある者たちは義を語り、公正に人々をさばくべきです。しかし、実に彼らは心で不正を働き、権力と暴力を振る舞って弱者を搾取し、私腹を肥やしていました。彼らの悪事と偽りは、母の胎を出た時から形成されたかのように彷徨っており、社会の隅々まで広がり深く根付いていました。しかも彼らは耳の聞こえないコブラのように耳を閉ざし、神の御言葉や人々からのアドバイスも全く聴こうともしませんでした。力ある者たちの悪事が深刻な理由は、彼らの行いが毒を持つ蛇のように致命的だからです。法の執行者も人間ですから、判断を間違える可能性がないわけではありません。冤罪もその一つです。不正に手を染めて不祥事を起こす裁判官や判事もこの世にはいるのです。このように力ある者たちが義を語らず公正にさばかない社会、正義が曲げられて悪がはびこる社会では、安心して生活が出来ず、多くの人が苦しめられます。実際にこのような悪行が、今この時代も国や社会、教会などで数多く起こっています。ですから、私たちは指導者たちが義を語り、公正にさばくように祈らなければなりません。

 ダビデの祈りはそのような悪に対して、神様の徹底的なさばきが下され、神の正義が行われるようにというものです。非常に強い表現で「神よ、彼らの歯をその口の中で折ってください」(6)と祈ります。そして、あらゆる不義を行う者たちが「流れゆく水のように消え去り、神が矢を放たれるとき干上がりますように、彼らが溶けて消え行くなめくじのように、…」(7-9)とも祈ります。そのようになった時には、正しい人は復讐を見て喜び、その足を悪しき者の血で洗います。こうして人は、「まことにさばく神が地におられる」ことをはっきり分かるようになるのです。神様は私たちのすべてをご覧になり、正しい人には報いを与え、不正と不義を行う悪しき者どもには厳しいさばきをされる、真のさばき主です。私たちはこの神様を畏れ敬い正しく生きるべきです。そうする時、主は私たちに必ず相応しい報いを与えて下さいます。



適用:さばく神が地におられることを信じますか

一言:正しい人には報いがある


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