聖書別日ごとの糧   >>   詩篇[2021]

2021年 11月 15日 (月)

詩篇82:1-8(1)
裁く者たちに裁きを下す神様

 神様は裁く者たちをさばかれます(1)。裁く者には神様の代わりにこの世で裁く権限が与えられています。ですから、神様の御心に従って権力を行使しなければなりません。即ち、正しい裁判を心掛けるべきです。神様は、弱い者とみなしごのためにさばき、苦しむ者と乏しい者の正しさを証明し、彼らを悪しき者たちの手から救い出すように言われました(3)。彼らは社会で弱い立場にある人たちです。不利益を被っても守られず、解決の糸口が見いだせない状況に置かれています。神様は彼らを助けるように裁く者に権力を与えられました。もちろん、弱者だからといってかばうのではなく、正しく裁判しなければなりません。そのようにして、強い者も弱い者も、裕福な者も貧しい者も、地位の高い者も低い者もみんな公平に扱われ、安全に守られなければなりません。そうなると、社会が安定し、地の基が揺らぎません(5)。

 ところが、当時の裁判者たちは不正をもってさばき、悪しき者たちの味方をしていました(2)。どうしてでしょう。みなしご、苦しむ者、貧しい者の味方をしても得られるものがなかったからです。裕福な者や強い者からは何らかの形で得られるものがあったからです。裁く者がそのようなことに心奪われるなら、悪しき者の側に立つようになります。そうすると、不満勢力が大きくなり、社会は不安定になり、揺れ動くようになります。高き者たちは弱い者になって死に、君主たちが倒れ、裁く者たちもそのように低くなります(6,7)。そこには、神様の裁きの意味が込められています。

 権力を持っているなら、それは神様から与えられたものです。何のために与えられたのかを考えなければなりません。そして、私利私欲のためにではなく、与えてくださった神様の御心に従って使うべきです。そうすると、人々は喜び、周りは安定します。権限を与えてくださった神様が、この世界の中でさばきを下すということを忘れてはいけません(1)。



適用:与えられた権限をどう使うべきですか

一言:正しくあれ


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