聖書別日ごとの糧   >>   イザヤ書[2022]

2022年 06月 07日 (火)

イザヤ書15:1-16:14(16:6,7)
泣き叫ぶようになるモアブ

モアブへの宣告の御言葉です。モアブは死海の東側、アルノン川の周辺にある、葡萄の栽培で有名な国でした。モアブ人は、アブラハムの甥ロトが長女と近親相姦を犯したことによって生まれた子孫でした。アブラハムの子孫であるイスラエル人とは、血縁関係にあるわけです。それなのに、イスラエルが助けを必要としていた時には冷たくあしらったり、また別の時には領土を攻撃したり、呪おうとしたり、事あるごとに多くの苦しみを与えてきました。それで神様は、モアブを罰せられます。

北から攻めて来るアッシリアの軍隊によって 一夜のうちにモアブは滅び失せます(15:1-8)。このことによって モアブの祭司たちは頭をみな剃り落とし、ひげもみな切り落として泣き叫びます。モアブの武装した者たちはわめいて、そのたましいはわななきます。腰に粗布をまとい、涙を流して泣き叫ぶ者が国中に溢れるようになります。南の方に泣きながら避難していく者たちの声がモアブの領土に響き渡ります。けれども、彼らに臨まれる災いはまだまだ続きます(15:9)。モアブに臨まれる裁きは、以前からイザヤ預言者を通して啓示されていました(16:13,14)。ですから、モアブはこの災いを避けることも出来たはずです。しかし、彼らは高ぶっていました(16:1-6)。彼らの高慢は、葡萄栽培によって豊かに潤っていた経済力からきていました。結局、彼らの高慢の根源にあった葡萄畑は荒れ果て、彼らは軽んじられ、泣き叫ぶようになります(16:7-12)。

豊かな経済力を誇って、それに頼って高慢になってはいけません。豊かな経済力で利己的な欲望を満たし、自己満足に陥って神様の公儀と正義を学ばないのなら、モアブのように悲惨な状態に陥ります。高慢な人は、必ず泣き叫ぶようになります。



適用:何に頼って高慢になっていますか

一言:モアブの葡萄畑を荒れ果てるようにされた神様を覚えましょう


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