聖書別日ごとの糧   >>   イザヤ書[2022]

2022年 06月 10日 (金)

イザヤ書20:1-6(3)
エジプトとクシュに対するしるし

ユダ王国は、目に見えない神様よりも、目に見える超大国に頼りました。南のエジプトは、ユダ王国にとっては、常に頼れる存在でした(5,6)。主はこう言われました。「わたしのしもべイザヤが、エジプトとクシュに対するしるし、また前兆として、三年間裸になり、裸足で歩いたように、そのように、アッシリアの王はエジプトの捕虜とクシュの捕囚の民を、若い者も年寄りも裸にして、裸足のまま、尻をあらわにして、エジプトの恥をさらしたまま連れて行く」(3,4)と。この預言の御言葉が与えられたのはBC711年です。アッシリアの王サルゴンによって派遣されたタルタンが、アシュドデに来て、アシュドデと戦って、これを攻め取りました(1,2)。クシュとエジプトがアッシリアによって敗亡するようになるのは、それからかなり時間が経ってからです。しかし、神様がイザヤに三年間裸になり、裸足で歩くようにさせたのは、ご自分の民であるユダの不信仰を責め立てるためでした。裸、裸足で歩くことは、当時の捕虜の姿を表しました。ユダが頼ったエジプトとクシュ(エチオピア)は、いずれアッシリアによって捕虜として連れ去られるようになる。だから、エジプトのような超大国に頼れば大丈夫だと考えることは愚かである、と悟らせようと神様はなさったのです。またこれは、もしユダの民たちも神の前で悔い改めず、神に頼らないのなら、エジプトと同じように裸で、裸足で連れて行かれるという警告でもあったのです。

ここで、「裸足で歩いた」点に注目したいと思います。これは、彼ら自身が計画した通りの道を歩んだゆえに、神様が彼らの足から靴を脱がせ、彼らが願わない道に歩ませるという意味を持ちます。イザヤを通して与えられたしるしと前兆は、ユダ王国を含め、あらゆる諸国が夢見る人間的な計画がすべて無くなる中、神様の計画だけが堅く立つようになるという意味でもあります。



適用:自分の思い通りに生きようとしていますか

一言:あなたの履物を脱ぎなさい


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