聖書別日ごとの糧   >>   マルコ[2022]

2022年 04月 30日 (土)

マルコの福音書9:1-13(7)
彼の言うことを聞け

 ペテロが信仰告白をしてから六日が経ちました。イエス様は、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて、高い山に登られました。すると、彼らの前でその御姿が変わりました。その瞬間、熱いパレスチナで汗と埃まみれになっていたイエス様の衣が、非常に白く輝き、この世の職人には、とてもなし得ないほどの白さでありました。この姿は、イエス様が受肉される前の、天地創造の時の栄光ある御姿です。イエス様が山に上られ、三人の弟子にこの姿を見せてくださったのは、苦難の後には輝く栄光があるという信仰を植え付けるためでした。

 イエス様の御姿が変えられた時、エリヤがモーセとともに彼らの前に現れ、イエス様と語り合いました。エリヤは、旧約の預言者たちを代表するような偉大な預言者であり、モーセは、律法をイスラエルに与えた偉大な主のしもべです。ペテロはこの光景を見て夢見心地になり、「私たちがここにいることはすばらしいことです。」と言いました。ペテロはこの山で、苦しみの十字架を避けて栄光に留まりたい、楽に生きたい、と考えていました。

 そのとき、雲がわき起こって彼らをおおい、雲の中から神様の御声がしました。「これはわたしの愛する子。彼の言うことを聞け。」神様は、自ら弟子たちに臨まれ、イエス様の御言葉を聞くように助けてくださいました。このように、神様が自ら弟子たちに御声を聞かせてくださった理由は、弟子たちがイエス様の御言葉を聞き入れようとしなかったからです。彼らは地上のメシヤ王国に対する自分なりの理想と夢のゆえに、十字架の福音の真理を受け入れようとしませんでした。弟子たちが十字架の福音信仰を持つことは、まことに重要なことです。神様と預言者たちが弟子たちに現れたのは、弟子たちが十字架の真理を受け入れるのを助けるためでした。



適用:十字架の福音真理が負担になりますか

一言:彼の言うことを聞け


<<(1)    前のページ(4)    5    次のページ(6)    (14)>>

聖書別日ごとの糧