イエス様は七十人を遣わしながら、まるで狼の中に小羊を送り出すようなものだと言われました。これがイエス様の率直な心情でした。それほど彼らは弱く足りませんでした。それでも伝道旅行には財布も旅行袋も靴も持たずに行くように言われました。これはただ神様お一人だけに頼るようにさせるためでした。誰にも道であいさつもしないように言われました。挨拶したり人間的な対話を交わしたりし始めると「伝道」という本来の目的を失いがちです。また、どんな家に入っても平安を祈り祝福するようにされました。その家に泊まりながらもてなされることにすまない思いをしなくても大丈夫です。そこに病人がいたら癒し、神の国を宣べ伝えるべきです。受け入れない人々に対しては、足に着いたちりもぬぐい捨てて行き、神の国が近づいたことをはっきり証ししなければなりません。来るべき裁きを警告し、悔い改めを促すべきです。
　当時福音を聞いて悔い改めなかった町はコラジン、ベツサイダ、カぺナウムでした。彼らに臨む裁きはソドムの時の裁きよりもっとむごく、恐ろしいです。弟子たちが伝える御言葉は、正に主が伝える御言葉です。人々が弟子たちを無視することはイエス様を無視することであり、父なる神様を無視することと同じです。弟子は自分が神様の全権大使であるというはっきりしたアイデンティティーを持って大胆に福音を伝えるべきです。

適用：働き手が足りませんか

一言：働き手を送ってください

　その時イエス様は、聖霊によって喜びにあふれ、感謝の祈りを捧げました。神様は自ら賢い者、知恵ある者と思う者には福音の奥義を隠されます。幼子のように謙遜な心で受け入れる者たちには現わして下さいます。そのような人々が聖霊の啓示を受けるようにされ、父が誰であるかを知るようにして下さいます。イエス様は弟子たちの方に向いて、「あなたがたの見ていることを見る目は幸いです。」と言われました。なぜなら多くの預言者や王たちがメシヤを見たいと願っても見ることが出来ず、聞きたくても聞けなかったからです。ところが弟子たちはメシヤを自分たちの目で見て、メシヤから直接神様の御言葉を聞いています。彼らはこの世の中で一番幸いな者です。霊の目が開かれて主を見て、主の御言葉を聞くことが出来るという事は大きな祝福です。

適用：何を喜びますか

一言：名が天に記されていること

イエス様はこのたとえを語られた後、誰が強盗に襲われた者の隣人であるかを律法学者に尋ねました。律法学者は、哀れみをかけてやった人です、と答えました。今まで律法学者は、近所の人や、自分の周りにいる人だと思っていました。ところが、イエス様のたとえを聞きながら、強盗にあった人こそ、自分が世話するべき隣人であることを悟るようになりました。
　今日のキャンパスには、罪とサタンの強盗にあって血を流して死んでいく魂が多くいます。周りに多くの人がいても、誰も彼らの傷と痛みを顧みません。人間的に縁もゆかりもなく、何の関係もないにも関わらず彼らに哀れみをかけてやる人こそ、真の隣人です。真の隣人になるためには、犠牲が要求されます。主は、私たちが真の隣人になることを望んでおられます。

適用：強盗にあった人がいますか

一言：介抱してあげてください

　ところが、イエス様はマリヤではなく、むしろマルタにお話をして彼女を助けられました。マルタは多くの仕事をしながら心が忙しく、いろいろなことを心配して気を使っていました。しかし、どうしても必要なのはわずかです。いや、一つだけです。イエス様はそのことを教えてからマリヤが良い方を選んだと言われました。イエス様は、姉を手伝うようにとマリヤを注意するのではなく、むしろ御言葉に聞き入っていることを評価してくださいました。いろいろなことのために気が落ち着かず、心を騒がすことよりも、マリヤのように主の御言葉に聞き入っていることが良いことでした。私たちがまず御言葉を聞くことによって力を得、その後に主のために働くことをイエス様は喜ばれます。御言葉を聞かずに仕事だけを考えていろいろなことで心配していると感謝を失い、つぶやくようになります。自己義が生じます。まず御言葉を聞いてから熱心に働くことが主に喜ばれることです。

適用：仕事が多くて心騒がしていますか

一言：一つだけでも十分です