手紙の著者は、迫害の試練に負けそうになっているユダヤ人クリスチャンたちに、次のように言っています。「聞いたことを、ますますしっかりと心に留め、押し流されないようにしなければなりません。（1）」彼らは、ユダヤ社会から嫌われ、仲間はずれにされるという荒波に押し流されて、少しずつイエス様から離れるようになっていました。私たちも、人々との摩擦を恐れて福音よりも社会や人々の要求に合わせて生きることを優先するならば、いつの間にかキリストから遠く離れてしまいます。一見すると、その方が楽そうに思えますが、必ず後から結果が伴ってきます。キリストに留まらない限り、私たちは豊かに実を結ぶことはできません（ﾖﾊﾈ15:5）。だから著者は、キリストの福音にしっかりととどまるようにと、強く勧めています。

　著者はまた、神様がイエス様を通して私たちのために何をしてくださったのかを説明しています。神様は、多くの信仰の子どもたちがキリストの栄光に共に預かるようになることを、願われました。神様は人々を救うために、イエス様を救いの創始者として立て、苦難を受けるようにされることで、救いの御業を完全なものとされました。イエス様は肉の服を着て、クリスチャンたちと兄弟になりました。私たちクリスチャンが血と肉を持っているように、イエス様も同じ御姿で人々が受けるのと同じことを経験されました。イエス様は死の勢力を持ったサタンを打ち破るために、死なれました。また、死の恐れにとらわれている人々を自由にするために、人と同じ御姿で死なれました。

適用：押し流されそうになっていますか

一言：しっかりと心に留め