2024年 11月 01日 (金)
イスラエルの人々の心を盗んだ
アブサロムは野心を満たすために、周到な準備をしました。はじめに、戦車と馬を準備して、五十人の特別護衛兵を用意しました。次に、民心を得ようとしました。朝早く起きて門に通じる道のそばに立ち、さばきのために王のところに来て訴えようとする人を呼んで、「聞きなさい。あなたの訴えは良いし、正しい。だが、王の側にはあなたのことを聞いてくれる者はいない。」と言いながら、密かに王に対する不信を植えつけました。その人が近づいて、あいさつしようとすると、彼は手を差し伸べて、その人を抱き、口づけしました。このようにして、アブサロムは民心を盗み、イスラエル人の心はみな、彼のところに集まりました。アブサロムはこのことを行なうのに、大変まめでした。彼は、ダビデ王が霊的に衰え、民をあまり顧みない隙をついて、具体的に民に仕えることで、自分の側に立たせました。しかし、いくら勤勉で、親切に民を顧みたとしても、その目的が自分の栄光のためであるなら、良い実を結ぶことはできません。
四年が過ぎ、アブサロムは自分が王になることを宣布するために、ヘブロンに行きました。その時、ダビデの助言者アヒトフェルもアブサロムに加担しました。反逆がますます広がると、アブサロムに寝返る民衆も多くなりました。アブサロムの反逆は、ダビデの罪の結果でした。ダビデは霊的に目を覚ますことができず、サタンの誘惑に打ち勝つことができませんでした。私たちは霊的に目を覚ましていて、サタンが私たちのうちにどのように働くのかを見分けなければなりません。外部の敵より、内部の敵の方が、さらに恐ろしいのです。
祈り:主が与えてくださった恵みと賜物を、自分を高めるために用いるならば、それは主のものを盗む大きな罪となることを悟り、悔い改めます。主の栄光を示し、主の愛の道に戻ることができるようにどうか助けてください。
一言:神様に栄光
2024年 11月 02日 (土)
泣きながら、はだしで登った
ダビデは、息子アブサロムの反逆に対して、血を流すことを望まず、家臣たちとともにエルサレムを離れる決断をしました。彼は家族をみな連れて行きましたが、十人のそばめは留守番に残しました。逃亡するダビデに数多くの人々がついて来ました。その中で、六百人を連れて来たガド人イタイには、戻るようにと言いました。ダビデは、逃亡中にも、相手の立場を尊重しました。しかし、イタイはダビデが行くところであれば、生きるためでも死ぬためでも、そこにいます、と誓いました。ダビデに従う全ての民たちは大声を上げて、嘆き悲しみました。かつて、ダビデは何の罪も理由もなく、サウルから追い出されて逃げましたが、今度は、自分の罪によって、逃亡生活を送るようになりました。ダビデは、エルサレムにツァドクとエブヤタルを残し、神の箱も残して置きました。ダビデは、神様の恵みによって、再びエルサレムに帰還することを願いました。しかし、神様が自分のことを喜ばれないなら、いつでも神様の御旨に従って、王の座から退こうとしました。
ダビデは頭をおおい、泣きながら、はだしでオリーブ山を登りました。ダビデは、アブサロムを憎むよりも、自分の罪を悟り、神様の憐れみを求めました。そして、謀反に加担したアヒトフェルの助言が愚かなものになるように切に祈りました。ダビデは、アルキ人フシャイを町に送り、アヒトフェルの助言を避けさせる使命を与えました。ダビデは、大きな患難を受けた時、神様の主権に目を向け、自分の罪を省みました。神様の憐れみを求め、最善を尽くしました。
祈り:主よ、良い時も悪い時も私が主にあって忠実でいられるように祈ります。罪を犯した時には、それを悟り、悔い改めて、また改めて主と共に歩めるように助けてください。
一言:悔い改め、憐れみを求めよ
<<(1) 前のページ(14) 15 次のページ(16) (24)>> |