□6月9日(金)
エリファズが説いた救われる条件
ヨブ記22:1-30(30)
聖書本文
22:1 テマン人エリファズが答えた。
22:2 人は神の役に立てるだろうか。
賢い人でさえ、ただ自分自身の役に立つだけだ。
22:3 あなたが正しいからといって、
それが全能者の喜びとなるだろうか。
あなたの行いが全きものであるからといって、
それが神にとって益になるだろうか。
22:4 あなたが神を恐れているためか。
神があなたを責められるのは。
神があなたとともに
さばきの座に入って行かれるのは。
22:5 いや、それはあなたの悪が大きく、
あなたの不義に際限がないからではないか。
22:6 あなたは理由もなく兄弟から質物を取り、
着ている物をはぎ取って裸にし、
22:7 疲れている人に水を飲ませず、
飢えている人に食物を拒んだからだ。
22:8 土地を所有している有力者のように、
そこに住む、名のある者のように、
22:9 あなたはやもめを手ぶらで去らせ、
みなしごたちの腕を折った。
22:10 そのため罠があなたを取り巻き、
恐れが突然あなたを脅かすのだ。
22:11 あるいは、闇のために見ることもできなくなり、
みなぎる水があなたをおおうのだ。
22:12 神は天の高きにおられるではないか。
星々の頂を見よ。それらはなんと高いことか。
22:13 あなたは言う。「神に何が分かるだろうか。
黒雲の中からさばくことができるだろうか。
22:14 濃い雲が覆いとなって、
神は見ることができない。
神は天空を歩き回るだけだ」と。
22:15 あなたは昔からの道を守って行くのか。
悪人どもが歩んだあの道を。
22:16 彼らは年若くして取り去られ、
彼らの土台は流れに押し流された。
22:17 彼らは神に向かって、
「私たちから離れてくれ」と言った。
全能者は彼らに何をなさるだろうか。
22:18 しかし神は、彼らの家を良き物で満たされた。
だが、悪者のはかりごとは私と何の関係もない。
22:19 正しい者は見て喜び、
潔白な者は彼らを嘲って言う。
22:20 「まことに、私たちに向かい立った者は滅ぼされ、
悪人どもが残した物は火が焼き尽くした」と。
22:21 さあ、あなたは神と和らぎ、平安を得よ。
そうすれば幸いがあなたのところに来るだろう。
22:22 神の口からみおしえを受け、
そのみことばを心にとどめよ。
22:23 もし全能者に立ち返るなら、
あなたは再び立ち直る。
自分の天幕から不正を遠ざけるなら。
22:24 あなたは黄金を土のちりの上に置け。
オフィルの金を川の小石の間に。
22:25 そうすれば全能者はあなたの黄金となり、
あなたにとっての尊い銀となる。
22:26 そのとき必ず、
あなたは全能者を自分の喜びとし、
神に向かって顔を上げることができる。
22:27 あなたが神に祈ると、神はあなたに聞き、
あなたは自分の誓願を果たすことができる。
22:28 あなたが事を決めると、それは成り、
あなたの道の上には光が輝く。
22:29 彼らが気落ちすれば、
あなたは「勇気を出せ」と言う。
こうして、へりくだっている者は救われる。
22:30 潔白でない者さえ助け出され、
あなたの手のきよさによって逃れる。
聖書引用:新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会
日毎の糧
テマン人エリファズが答えて言いました。「人は神の役に立てるだろうか。賢い人でさえ、ただ自分自身の役に立つだけだ。あなたが正しいからといって、それが全能者の喜びとなるだろうか。あなたの行いが全きものであるからといって、それが神にとって益になるだろうか。」(2,3)。エリファズは、神様の御前で、ヨブが正しくないと言いました。ヨブの悪が大きくて、ヨブの不義が果てしないので、責められていると言っています。ヨブが理由もなしに、兄弟から質物を取り、着物をはぎ取り、疲れている者に水も飲ませず、飢えている者に食物を拒んだからだ、と考えました。彼は、ヨブのことを知りませんでした。当時の土地を持っている有力者や、そこに住む有名人たちが行っていた悪を、ヨブも同じようにしていたと思い込んでいました。ですから、ヨブが無慈悲で、憐れみの心を持たなかったので、神様がヨブをさばいているというのは、全くのでたらめです。このようなエリファズの言葉は、ヨブに苦しみを与えるだけでした。
エリファズは、また、言いました。「もし全能者に立ち返るなら、あなたは再び立ち直る。自分の天幕から不正を遠ざけるなら。…こうして、へりくだっている者は救われる。潔白でない者さえ助け出され、あなたの手のきよさによって逃れる」(23,29,30)。エリファズの考えでは、神様の前でへりくだって、不正のない生活をするなら、私たちは神に認められ、救われるということです。一見すると、正しいことを言っているように思えますが、人は悔い改めるから救われるのではありません。贖いの代価を支払ってくださった方がいるから救われるのです。ヨブが見出した、とりなしてくださる方(16:21)、贖う方(19:25)のことを、エリファズはまだ悟っていませんでした。しかし、イエス・キリストの手のきよさだけが、私たちを救い、きよめることができるのです。
祈り:主よ、イエス様を私の主として受け入れることが、本当の悔い改めであることを悟ります。主の流して下さった血潮は、私の罪と咎を雪のように白くきよめて下さることを感謝します。
一言:主イエスのきよい御手
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。