聖書別日ごとの糧   >>   サムエル記Ⅱ[2024]

2024年 11月 11日 (月)

サムエル記第二20:1-26(22)
シェバの反逆

アブサロムの反乱が収まると、ダビデは謀反に加担した者たちを赦しました。しかし、イスラエルの真の統一への道のりは依然として険しく、各部族が負った傷はまだ癒えていませんでした。特に、サウル王の出身であるベニヤミン部族は、ダビデを受け入れることが困難でした。この状況下で、ベニヤミン人ビクリの子であるシェバが反逆を企てました。彼は「ダビデのうちには、われわれのための割り当て地はない。エッサイの子のうちには、われわれのためのゆずりの地はない。」と言いました。

ダビデの出身、ユダ部族が中心勢力になると、ほかの部族は影響力が弱まることを恐れ、特にベニヤミン人は甚大な損害を被ると考えたようです。イスラエルの人々はダビデを迎えようとしましたが、シェバの呼びかけにより、ユダ以外の部族はほとんど、ダビデから離れてシェバに従いました。

この非常事態に、ダビデはアマサにユダの人々の招集を命じました。アマサはかつてアブサロムの軍団長でしたが、ダビデは赦しと統一という大義のために彼を起用しました。しかし、ヨアブはそれを認めずにアマサを殺してしまいます。ダビデはこのような部下を抱える状況で、自身を受け入れない民と、統一には程遠い現実を見つめ、どれだけ絶望的な思いを抱いていたでしょうか。

ところが、シェバが潜伏した町の一人の知恵ある女性が町の民たちの協力を得て、シェバの首を取りました。ひどい混乱を招き得たシェバの反逆は解決されました。この出来事を通して、ダビデはイスラエルの統一は自分ではなく、神様がなさるということを改めて感じたことでしょう。王としての権威を誇示するのではなく、謙遜な心で傷んだ民心を癒すことの重要性を学びました。神様はダビデと共におられ、反逆をも用いて益としてくださいました。



祈り:絶望的な状況に直面したときにも変わらずに私たちを愛してくださっている主を見上げるべきであることを悟ります。絶望することなく主の救いを待ち望むようにどうか助けてください。

一言:神様は人を用いて助けてくださる


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