聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2025]

2025年 02月 23日 (日)

ダニエル書11:2-27(4)
彼が支配したほどの権力もなくなる

 神様はこれから起こる強国の情勢についてダニエルに語られます。ペルシアに三人の王が起こり、その後に彼らよりも強い第四の者が出て来て、ギリシアの国に立ち向かわせます。そしてひとりの勇敢な王が起こります。この「勇敢な王」とは、ギリシアのアレクサンドロス大王のことです。彼は世界を征服し、大きな権力を持って治めます。彼の政権は長きにわたって続くように思えました。しかし、彼が起こったとき、その国は崩壊し、彼の血族は全て殺されます。アレクサンドロス大王の死後、七人の首領たちが権力争いを繰り広げ、三人は死に、残りの四人の首領たちはギリシアの国を分割統治することを預言しています。アレクサンドロス大王は大きな権力をもって思い通りにしようとしましたが、彼が支配したほどの権力もなくなりました(2,4)。

 5節からは、南の王であるエジプトと北の王シリアとの間での争いについての預言です。南の王の中で一人の将軍が強くなり、大きな権力を持って治めます(5)。そして南の王と北の王が和睦します(6)。その中で、南の王が北の王に攻め入り、戦って勝ちます(7,8)。これに北の王は復讐を繰り広げます(9,10)。しかし、南の王は北の王のおびただしい大軍に勝ちます(11)。南の王の心は高ぶり、数万人を倒しますが、勝利を得ません(12)。北の王からの攻撃に南の王はついに抵抗することができなくなります(13-16)。北の王は娘のひとりを与えて、南の国を滅ぼそうとしましたが、そのことは成功しませんでした(17)。そしてひとりの首領に北の王は倒れてしまいます(18,19)。王が代わってゆく北の王の国の悲惨さを神様は語り告げられました(20-27)。この預言は、世の中の栄枯盛衰が神様の御言葉通りに、主の主権通りになることを告げています。このことを熟知している指導者であるなら、おごり高ぶらないでただ主の御心に従い行動するべきです。



祈り:主こそ全知全能の神、そして今も生きて働いておられるお方です。終わりに起こることをダニエルの預言を通して告げてくださり感謝いたします。高ぶらないでただ主の御心に忠実に歩むことができますように。

一言:神様のみこころ通りになります



2025年 02月 24日 (月)

ダニエル書11:28-45(45)
ついに、彼は終わりを迎える

 北の王は南の王を打ち、分捕り物を携えて自分に国に帰ります。しかし彼は聖なる契約を敵視して、欲しいままにふるまいました。その後、再び南へ攻めていきましたが、最初の時のようには成功しませんでした。むしろ北の王を打とうとしてきた船が向かってくるので、落胆して引き返しました。引き返して、彼は聖なる契約を守る者たちにいきりたち、聖なる契約を捨てた者たちを重く取り立てました。彼の軍隊が立ち上がり、聖所と砦を汚し、常供のささげ物を取り除き、荒らす忌むべきものを据えました。多くの人を堕落させ、正しい者を迫害します。北の王はやがて来る偽キリストの姿のようです。厳しい圧政の中でも、神を知る人たちは、固く立って事を行います。また、思慮深い人たちは、みことばで多くの人を悟らせます。彼らのうちのある者は、終わりの時まで練られ、清められま、白くされます。このように偽キリストの勢力の中にあっても、彼に妥協しない神の民は出てきます。

 北の王は、思いのままふるまい、すべての神よりも自分を高め、大いなるものとしていました。彼はどんな神々も心にかけず、ただ砦の神をあがめます。彼が認め、へつらう者には栄誉を増し加え、賄賂を受け取り、国土を分け与えました。戦争では多くの国々を倒します。しかし、ついには彼の終わりが来ます。彼を助ける者はひとりもいません。北の王のような偽キリストはいくら強くても、必ず終わりが来ます。神様は定められていることを必ずなされるからです(36b)。



祈り:父なる神様、偽キリストには終わりがあることをしっかりと心に留められるようお助けください。

一言:彼は終わりを迎える


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