聖書別日ごとの糧   >>   サムエル記Ⅰ[2024]

2024年 07月 28日 (日)

サムエル記第一 29:1-11(6,7)
苦境にさらされているダビデを助けた神様

ペリシテとイスラエルは戦争することになりました。この時、ダビデはアキシュに従ってペリシテ側に立ち、同族イスラエルと戦わなければならない状況に陥りました。本来、ダビデは危機を逃れるためにペリシテに亡命したはずでしたが、むしろ進退両難の状況になってしまいました。しかし、神様のご介入によって、彼は助かります。戦いの最中に自分たちを裏切るといけないからと、ペリシテ人の首長たちはダビデの参戦に反対しました。一方で、アキシュはこれまでずっとダビデを見てきており、正直な人であることを知っていました。しかし、ペリシテ人の首長たちがダビデを好まないので、戦いに連れて行けないと言いました。アキシュはダビデの安全を配慮し、ペリシテ人の陣を離れるようにしました。

この時、ダビデはアキシュを欺くために、自らを「アキシュの僕 」と称し、同族イスラエルを指して「私の主である王の敵」だと言いました。過去にも、ダビデは身の危険を感じた時に、気が違ったかのようにふるまい、門のとびらに傷をつけたり、ひげによだれを流したりする演技をしました(21:13)。彼は危機を免れるために完璧な演技をしました。恐怖のために心にもない言葉と行動をするダビデは、完全な神様の人だとは言い難いです。このようなダビデの姿は、恐ろしい状況を前になすすべのない人間の限界を如実に表しています。しかし、ダビデの心が根本的には神様に向かっていたので、神様は彼の罪と弱さを担ってくださいました。アキシュとペリシテ人の首長たちの意見の相違を利用して、ダビデがペリシテ人の陣から抜け出せるように助けて下さいました。私たちも弱さのために失敗することがあります。しかし、神様は私たちの罪と咎を赦し、すべてのことを働かせて益としてくださいます。



祈り:主よ、日々自覚の有無にかかわらずに罪を犯し、主の働き手としてふさわしくない言動を犯す私をお赦しください。全能の主が私の弱さすらもともに担ってくださることを感謝します。

一言:生きておられる神様が助ける


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