神様はイスラエルに向かって、「あなたはわたしのもの」と強調されます(1)。なぜなら、バビロンから連れ出された人々は、神の民としてのアイデンティティーを失ってしまっていたからです。彼らは、神に選ばれた民としての強い自負心を元々は持っていました。ところが、宮は崩れ、国も滅び、約束の地からバビロンに引かれて行きました。それで、自分達はもう神の民ではないのではないか、私たちは神様ではなく、ネブカデネザルの所有となってしまっているのではないか、と考えるようになりました。そして、バビロンで生き残るために、徹底的にバビロン化しようとしました。これが、イスラエルの民の霊的状況でした。しかし、神様は言われます。「恐れるな。わたしがあなたを贖ったのだ。わたしはあなたの名を呼んだ。あなたはわたしのもの。(1)」神様は、彼らが今なお神様の民であり、神様の前では高価で尊く、神様に愛されているものだとおっしゃいます(4)。

　神様の民であっても、危機に直面し、滅びそうになることがあります。それでも、神様に愛され、神様の所有であることには変わりありません。神様の所有なので、神様が責任を取ってくださいます。神様は、イスラエルが水（危険、危機）の中を過ぎる時も共にいてくださり、押し流されないようにしてくださいました。火の中を歩いても、炎が燃えつかないようにされました(2)。そして、彼らの代わりに、他の国の民をそのいのちの代わりにされました(4)。彼らは、神様の栄光のために造られた者だからです(7)。神様は、昔の事を考えるな、と言われます。海の中に道を作って導き、砂漠に川を作って、わたしの民に飲ませる、と約束されます。自分が神様のものであることを考えるなら、安心し、恐れがなくなります。

祈り：主よ、恐れや不安が生じるたびに、主にある自分の身分を思い出すように助けてください。私は、主のものです。だから、恐れません。

一言：私が神様のものだから