聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2019]

2019年 04月 06日 (土)

ダニエル書1:1-21(8)
ダニエルは心を定め

 捕虜として連れて来られたダニエルと三人の友達は、王の食物とぶどう酒を与えられ、カルデヤの学問と言語を学び、三年後には王に仕える特恵が与えられました。その代価として、バビロンに同化するように名前を変えられました。異邦の神にちなんだ名前で繰り返し呼ばれると、自分の存在も次第に変えられていきます。このような危機を感じたダニエルは、王の食物とぶどう酒を口にしないことを心に定めました(8)。汚れた食物が混じっていたからです。レビ記には、汚れと罪は、聖なる神様から離れさせるとあります。ダニエルは、どんな世の栄光よりも、信仰を守って主に仕えて生きることに価値があると思いました。崩れたアイデンティティを守るよりも、世の中で出世することが大切ではないのか。これは、神の人にとって、大きな誘惑となります。信仰を捨てて、栄華を求めて生きようとします。しかし、アイデンティティが空しいものになれば、それをいくら装飾しても意味がありません。神様の民は、神様に仕えて生きる時に意味があります。
 神様は心を定めたダニエルのために、三つの恵みを下さいました。第一に、宦官にダニエルを愛し慈しむ心を与えました。宦官は冷たく、冷徹で、融通が利かず、王の言葉に絶対的に服従します。ところが、このような宦官がダニエルを憐れみ、恵みを施しました。神様は、ご自分の民が信仰を守れるように、要所要所に助け手を置かれます。助けてくれそうもない人が助けてくれます。第二に、野菜と水だけを口にしても、王の食物とぶどう酒を口にした人よりも、顔色がよく肥えていました。神様は、常識では理解できない結果を出し、ご自分の民の信仰を守らせてくださいます。第三に、知識と知恵を与えてくださり、国中のどんな呪法師、呪文師よりも、十倍も勝るようにしてくださいました。神様に仕えて生きようとするなら、神様は良い賜物をくださいます。心を定め、神様の民として生きようとする人は、損を覚悟しなければなりません。しかし、神様はその心を助けてくださいます。その心によって、神様の御前で、そして世の中で、星のように輝く人になります。


適用:あなたの心はどうでしょうか

一言:主にだけ仕える


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