聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2019]

2019年 04月 11日 (木)

ダニエル書4:1-18(9)
幻を解き明かす者

 ネブカデネザル王は大きな像の夢を見てから、再びただならぬ夢を見ました。彼は夢のせいで、恐れて、おびえていましたが、バビロンの知者たちは誰一人、王を助けることができませんでした。そこで、王は神の霊によって夢を解き明かすダニエルにお願いしました。王は夢で、地の中央に大きな木がある幻を見ました。その木は生長して強くなり、その高さは天に届いて、地の果てからも見えました。その葉は美しく、実も豊かですべてのものの食糧があって、野の獣と空の鳥が住み、すべての肉なるものはそれによって養われました。その時、ひとりの聖なる見張りの者が天から降りて来て、大声で叫んで言いました。「その木を切り倒し、枝を切り払え。その葉を振り落とし、実を投げ散らせ。獣をその下から、鳥をその枝から追い払え。ただし、その根株を地に残し、これに鉄と青銅の鎖をかけて、野の若草の中に置き、天の露にぬれさせて、地の草を獣と分け合うようにせよ。その心を、人間の心から変えて、獣の心をそれに与え、七つの時をその上に過ごさせよ。(14)」この幻は、神様が人間の国を支配しておられ、みこころにかなう者に国をお与えになることを、王が知り、神様の前にへりくだるためでした。ネブカデネザル王が夢の幻の解き明かしをダニエルに求めたのは、ダニエルに聖なる神の霊があったからでした。
 夢の幻は、将来起こるべきことを告げ知らせてくれます。将来のことが分かれば、苦しい現実の中でも希望が持てます。現実問題にしがみつかず、将来に備えて生きることができます。正しい解き明かしは、正しい道へと導いてくれます。神様は聖霊に満たされたダニエルに、夢の幻を解き明かす知恵を授けてくださいました。聖霊に満たされる時、将来起こるべきことを御言葉から悟ることができます。そして、終わりの日に備えて生きる、知恵ある者の人生を生きるようになります。


適用:どうすれば解き明かすことができますか

一言: 聖なる神の霊



2019年 04月 12日 (金)

ダニエル書4:19-27(23)
この木を切り倒して滅ぼせ

 王の夢の話を聞いたダニエルは、しばらくの間、驚きすくみ、おびえました。なぜなら、ネブカデネザル王本人にあてはまる内容だったので、言うのを恐れたのです。その夢は、いと高き神様の宣言であって、王に起こるべきことを示すものでした。夢に出てきた木は、ネブカデネザル王のことです。木のように、王の主権は天に達し、地の果てにまで及びます。しかし、ひとりの聖なる見張りの者が天から降りて来て、その木を切り倒します。それは、王が人間の中から追い出されて野の獣とともに住み、牛のように草を食べ、天の露にぬれることを意味します。しかし、七つの時が過ぎれば、彼の王位は回復されます。このことを通して、いと高き方が人間の国を支配し、その国をみこころにかなう者にお与えになることを、王は知るようになります。木の根株が残されておいたのは、ネブカデネザル王が完全に滅ぼされることはなく、後に回復する、という意味でした。ダニエルは、王に悔い改めを促しています。「正しい行いによってあなたの罪を除き、貧しい者をあわれんであなたの咎を除いてください。」
 ダニエルは幻を解き明かす者として、王に降りかかる災いをことごとく伝えました。裁きのメッセージを伝えることは、簡単ではありません。しかし、真実をありのままに伝えるのは、解き明かす者の役目です。そうすれば、罪を悔い改めて救われる希望があります。クリスチャンには、いと高き神様の支配と裁き、悔い改めと救いのメッセージを伝える使命があります。今日、神をも畏れない高慢な人たち、人間の積みあげた富と権威と知識を頼りにして、大きく強く高くそびえ立つ木のように生きている人たちがいます。こういう人は切り倒され、滅ぼされる時が来る、と今日の御言葉は警告しています。神様からの勧告のメッセージを快く受け入れて、悔い改める人には、救いの門が開かれています。


適用:大きくて強い、美しくて偉大な木だと誇っていますか

一言:切り倒して滅ぼせ



2019年 04月 13日 (土)

ダニエル書4:28-37(37)
天の王

 ダニエルが夢を解き明かしてから一年後、すべてがネブカデネザル王の上に成就しました。彼はバビロンの王宮の屋上を歩きながら言いました。「この大バビロンは、私の権力によって、王の家とするために、また、私の威光を輝かすために、私が建てたものではないか。」このことばがまだ王の口にあるうちに、天から声がして、国の王位が彼から取り去られたことを告げました。彼は人間の中から追い出され、牛のように草を食べて生きることになりました。彼のからだは天の露にぬれて、髪の毛は鷲の羽のようになり、爪は鳥の爪のようになりました。こうして、その期間が終わって彼に理性が戻って来た時、彼はいと高き神様を賛美し、ほめたたえました。ネブカデネザルは自分の身に起こったことが、永遠の主権を持っておられる神様のみこころによって成されたものだと告白しました。そのみこころとは、高ぶって歩む者をへりくだった者とされることです。王は大バビロンを眺めながら、自分の手で、自分の権力で建てたと思いあがっていました。自分のものと勘違いして、自分の栄光を現そうとしました。そんな彼でしたが、低くされてからようやく、天の王がおられることを悟ることができました。いと高き神様が人間の国を支配し、その国をみこころにかなう者にお与えになることを知るようになりました。
 高慢な者、自分の栄光を求める者、自分の能力と権威を誇る者を、神様は低くされます。高い位から引きずりおろして、追い出してしまわれます。獣のように低く、卑しい所に置かれます。業績を自分の力で自分があげたものだと勘違いして、高ぶって自分の名を上げようとする指導者たちがいます。愚かな考えを止め、理性を取り戻して、天の王がおられることを認めなければなりません。あがめられ、ほめたたえられるべき方は、天の王であられる神様だけです。


適用:自分の能力と努力の結果だと、高ぶって歩んでいますか

一言:追い出される


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