聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2019]

2019年 04月 14日 (日)

ダニエル書5:1-21(5)
神様の指

 ダニエル書5章は、バビロン帝国の滅亡を記録しています。バビロンの最後の王であるベルシャツァルは、千人の貴人たちのために大宴会を催していました。その頃、すでにメディヤとペルシヤの連合軍がバビロンを包囲していました。バビロンは風前の灯火の状態となっていたのに、ベルシャツァル王はぶどう酒に酔いしれて、宴会騒ぎをしていました。ベルシャツァル王は、エルサレムの神様の宮から取って来た器を持って来させ、王とその貴人たち、王の妻とそばめたちは、その器で酒を飲みました。そして、バビロンの金、銀、青銅、鉄、木、石の神々を賛美する恥ずべきことを行いました。彼はバビロンの神々の方が偉大だと言い、神様の栄光を踏みにじり、侮辱するなど、赦しがたい罪を犯しました。
 その時突然、恐ろしいことが起こりました。神様は、人間の手の指で現れ、宮殿の塗り壁に物をお書きになりました。これを見た王は、顔色が変わりました。腰の関節がゆるみ、膝もがくがくして震え上がりました。しかし、誰もその文字を解き明かすことはできませんでした。ただ一人、聖なる神の霊の宿る、光と理解力と知恵のあるダニエルだけが解き明かすことができました。ダニエルは、ベルシャツァル王に文字の解き明かしをする前に、ネブカデネザルについて話し始めました。いと高き神様が、ネブカデネザル王に国と偉大さと光栄と権威をお与えになったこと、その王が獣と等しくなったこと、そうすることによって、神様が人間の国を支配しておられ、みこころにかなう者をお立てになられるのだ、ということを教えられました。ネブカデネザルが王座から退けられ、栄光を奪われたのは、高慢の罪のゆえであることを言い、ベルシャツァルの罪を指摘しました。ベルシャツァルは歴史から教訓を学ぶことができず、高慢と破滅を繰り返す愚か者の道に立ちました。知恵ある者は、思いのままに人を高め、思いのままに人を低くする神様の前にへりくだります。高ぶりは破滅に先立ちます(箴言16:18)。神様はへりくだる者に恵みを授けられます(箴言3:34)。


適用:破滅の道に立たないためには何を知るべきですか

一言:歴史の教訓



2019年 04月 15日 (月)

ダニエル書5:22-31(27)
はかりで量られて

 ベルシャツァル王は、自分の父ネブカデネザルが高慢によって獣と等しく、低くさせられたのを見ていました。ですから、神様の御前で心を低くしなければなりませんでした。しかし、かえって神様に向かって高ぶり、主の宮の器で酒を飲みながら、偶像を賛美しました。彼は自分の息とすべての道をその手に握っておられる神様をほめたたえませんでした。それで、神様の手が現れて「メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン」と書かれました。これは、バビロン帝国の滅亡を意味します。ベルシャツァル王はバビロンと自分を誇り、いつまでも続くだろうと思っていましたが、神様はいつでも終わらせることができるお方です。なぜ、神様は終わりを告げざるを得なかったのでしょうか。「テケル」の意味のように、彼をはかりで量ってみたら、目方が足りないことがわかったからです。王の持つ権威、富み、力は、とてつもない重みがあったかもしれませんが、神様のはかりで量ってみたら、目方が足りませんでした。神様がベルシャツァル王に期待しておられた目方は、心を低くして、すべてを握っておられる神様を認めて、ほめたたえることでした。しかし、彼は心高ぶって、神様をほめたたえませんでした。その結果、国はメディヤとペルシヤの連合軍によって倒され、彼自身も殺されました。大宴会を楽しんでいた大バビロンは、一夜にしてなくなってしまいました。
 私たちの息と、すべての道をその手に握っておられる神様は、私たちの目方を正確に量られます。神様は、私たちが乏しさを知ってへりくだることを望んでおられます。「あなたは、自分は富んでいる、豊かになった、乏しいものは何もないと言って、実は自分がみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸の者であることを知らない。(ヨハネの黙示録3:17)」ベルシャツァルに比べて、ダニエルは自分が裸の者で、哀れな者であることを知っていたので、へりくだって神様に拠り頼みました。御霊に満たされて、神様をほめたたえる人でした。


適用:神様の御前で目方が足りるためにはどうすればいいですか

一言:神様をほめたたえなさい


<<(1)    前のページ(4)    5    次のページ(6)    (12)>>

聖書別日ごとの糧