聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2019]

2019年 04月 28日 (日)

ダニエル書11:2-27(4)
彼が支配したほどの権力もなく

 神様はこれから起こる強国の情勢についてダニエルに語られます。ペルシャに三人の王が起こり、その後に彼らよりも強い第四の者が出て来て、ギリシヤの国に立ち向かわせます。そしてひとりの勇敢な王が起こります。この「勇敢な王」とは、ギリシヤのアレキサンダー大王のことです。彼は世界を征服し、大きな権力を持って治めます。彼の政権は長きにわたって続くもののように思えます。しかし、彼が起こったとき、その国は破れ、彼の血族は全て殺されます。これはアレキサンダー大王が死んだ後、七人の首領たちが権力争いを繰り広げ、三人は死に、残りの四人の首領たちはギリシヤの国を分割統治した事件のことを語っています。アレキサンダー大王は大きな権力をもって、思い通りにしようとしましたが、彼が支配したほどの権力もなくなりました(2,4)。
 5節からは、南の王であるエジプトと北の王シリアとの間での争いについての預言です。南の王の中で一人の将軍が強くなり、大きな権力を持って治めます(5)。そして南の王と北の王が和睦します(6)。その中で、南の王が北の王に攻め入り、戦って勝ちます(7,8)。これに北の王は復讐を繰り広げます(9,10)。しかし、南の王は北の王のおびただしい大軍に勝ちます(11)。南の王の心は高ぶり、数万人を倒しますが、勝利を得ません(12)。北の王からの攻撃に南の王はついに抵抗することができなくなります(13-16)。北の王は娘のひとりを与えて、南の国を滅ぼそうとしましたが、そのことは成功しませんでした(17)。そしてひとりの首領に北の王は倒れてしまいます(18,19)。王が代わってゆく北の王の国の悲惨さを神様は語り告げられました(20-27)。この預言は、世の中の栄枯盛衰が神様のみ言葉通りに、主の主権通りになることを告げています。このことを知っている指導者であるなら、自分の思い通りではなく、主のみこころに従い、行動するべきではないでしょうか。


適用:自分の思い、力がまかり通ると思っていますか

一言:神様のみこころ通りになります



2019年 04月 29日 (月)

ダニエル書11:28-45(45)
彼の終わりが来て

 北の王は南の王を打ち、分捕り物を携えて自分に国に帰ります。しかし彼の心は聖なる契約を敵視して、ほしいままにふるまいました。その後、再び南へ攻めていきましたが、最初の時のように成功しませんでした。むしろ北の王を打とうとしてきた船が向かってくるので、落胆して引き返しました。引き返して、彼は聖なる契約を守る者たちにいきりたち、聖なる契約を捨てた者たちを重く取り立てました。彼の軍隊が立ち上がり、聖所ととりでを汚し、常供のささげ物を取り除き、荒らす忌むべきものを据えました。多くの人を堕落させ、正しい者を迫害します。北の王はやがて来る偽キリストの姿のようです。厳しい圧政の中でも、神を知る人たちは、固く立って事を行います。また、思慮深い人たちは、みことばで多くの人を悟らせます。彼らのうちのある者は、終わりの時までに彼らを練り、清められます。このように偽キリストの勢力の中にあっても、彼に妥協しない神の民はでてくるのです。
 北の王は、思いのままふるまい、すべての神よりも自分を高め、大いなるものとしていました。彼はどんな神々も心にかけず、ただとりでの神をあがめます。彼が認め、へつらう者には栄誉を増し加え、わいろを受け取り、国土を分け与えもしました。戦争では多くの国々を倒します。しかし、彼の終わりが来て、彼を助ける者はひとりもいませんでした。北の王のような偽キリストはいくら強くても、必ず終わりが来ます。神様は定められていることを、なされるからです(36b)。


適用:偽キリストをどうして恐れますか

一言:彼の終わりが来て


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