聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2020]

2020年 01月 02日 (木)

ダニエル書 2:1-30(21)
 神は季節と時を変え

 神様がネブカデネザルに帝国の興亡盛衰を夢で見せた理由は何でしょうか。王、呪法師、呪文師、呪術者、カルデヤの知恵ある者たちの中で誰一人、その夢を解き明かすことは出来ませんでした。神様はダニエルだけに啓示されました(18,19)。ダニエルはこの夢の秘密を知り、天の神をほめたたえました。なぜなら、主である神様がどんな方であるかを知るようになったからです。「神は季節と時を変え、王を廃し、王を立て、知者には知恵を、理性のある者には知識を授けられる。(2:21) 」良い時もあれば苦難の時もあります。冬が過ぎると、夏が訪れます。だからこそ、良い時には謙遜であるべきで、苦難の時には希望を失わず祈るべきです。しかし、イスラエルは良い時に高慢になりました。偶像の神々を拝み、貧しい人を苦しめ、自分の欲を満たすことばかりしました。神様は彼らの罪と悪をご覧になり、苦難の時に変えました。彼らは今、非常に苦しんでいます。では、彼らは何をすべきですか。何よりも先ず、主である神様に帰って来るべきです。御言葉が回復され、聖なる民として生まれ変わらなければなりません。そのとき、神様は再び良い時を与えてくださいます。この希望をもって、ダニエルのように感謝と賛美を捧げるべきです。神様はイスラエルを懲らしめ、帰らせ、世の王を立て、役目が終わると滅ぼします。ネブカデネザルがこの世を支配し、治めているように見えますが、彼は神様が立てた道具に過ぎません。この世のまことの主権者は主である神様です。主は主の前で身を汚すまいと心に定めたダニエルに、知恵を与え、この神様の大いなる御旨を知らせました。
 愚かな者は良い時に高ぶり、苦難の時に絶望します。主の御心をよく知らないからです。しかし、知恵のある者は、主の御前で恐れ敬う心をもって、苦難の時に自分を顧み、悔い改めることで、神の人として生まれ変わります。主である神様がこの世の主権者であることを知っているからです。良い時ですか?謙遜でありなさい。苦難の時ですか?希望を持ち続けましょう。


適用:今、あなたにとって、どんな時ですか

一言:主こそ、この世の主権者です



2020年 01月 03日 (金)

ダニエル書 2:31-49(44)
 天の神は一つの国を起こされます

  帝国という巨大な国家が歴史上、初めて登場する時代でした。人々にはこの巨大な力、大きな輝きは初めてでした。帝国の力と輝きがまるで大きな像のように見えました。そして、主である神様がまるでバビロンとその偶像に負けたように見えました。巨大で強い神々の世界、不信の世界が、小さくて弱い神の民を取り囲んでいます。この巨大なバビロン帝国は永遠に続くようにみえます。果たして神の民は生き残れるでしょうか。風前の灯のような主への信仰は消えずに続くでしょうか。目に見える状況は絶望的であり、神の民として生きることを諦め、バビロンに同化されるほうが生き残れると思いがちです。しかし、主である神様は王の夢を通して、ダニエルとイスラエルの民に何を見せておられるのでしょうか。王の夢の中で重要な点は、帝国の行方ではありません。注目すべき焦点は、これが誰の手によるものか、です。手によらずに切り出された石、すなわち神様によって用意された石が、偶像の鉄と粘土も青銅も銀も金もみな打ち砕いてしまいます。本来、石で金属を打つと石が砕かれます。しかし、石によって、金と銀、鉄と青銅が打ち砕かれます。この世の国々はいつか滅び失せますが、神様が立てられた国は永遠です。その国は、イエス・キリストの十字架によって立てられた国であり、またイエス様の再臨を通して永遠に堅く立つべき神の御国です。この国こそが、私たちが恋い慕うべきまことの国です。この夢をみたダニエルとイスラエルは、滅びるべきこの世の国に屈することなく、主への信仰を守り、神様の民として生きるようになります。
 華やかで強い金や銀のような国々がこの世を支配しているように見えます。豊かな都市とその美しい建築物、目に見える富がこの世を左右しているかのように見えます。信仰による生き方が嘲られる時代です。しかし、それらは永遠ではありません。主だけがまことの主権者であり、その御国こそが永遠に続きます。イエス・キリストによって、私たちの中に立てられた神の国こそ、主の再臨によって立てられるその御国こそ、私たちのまことの国なのです。


適用:どのような国を待ち望んでいますか

一言:永遠に続く神の御国


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