聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2020]

2020年 01月 06日 (月)

ダニエル書 4:1-18(9)
 夢の幻を解き明かす者

 ネブカデネザル王が金の像の夢をみてから23年が経ち、再び夢を見ました。彼はこの夢を見て恐れましたが、バビロンの知者は誰一人それを解き明かすことができませんでした。それで、聖なる神の霊によって夢の幻を解き明かすダニエルに助けを求めました。王は地の中央に非常に高い木がある夢を見ました。その木は、生長して強くなり、その高さは天に届いて、地の果てのどこからもそれが見えました。葉は美しく、実も豊かで、それにはすべてのものの食糧があって、その下では野の獣がいこい、その枝には空の鳥が住み、すべての肉なるものはそれによって養われました。見ると、ひとりの見張りの者、聖なる者が天から降りて来て、「その木を切り倒し、枝を切り払え。その葉を振り落とし、実を投げ散らせ。獣をその下から、鳥をその枝から追い払え。」と言いました。「ただし、その根株を地に残し、これに鉄と青銅の鎖をかけて、野の若草の中に置き、天の露にぬれさせて、地の草を獣と分け合うようにせよ。その心を、人間の心から変えて、獣の心をそれに与え、七つの時をその上に過ごさせよ。」と言いました。この夢の幻が伝えるメッセージは、いと高き方が人間の国を支配し、これをみこころにかなう者に与え、また人間の中の最もへりくだった者をその上に立てること、つまり、この地上の支配者は王ではなく、神ご自身である、ということです。王がこの夢の幻をダニエルに解き明かすように頼んだのは、聖なる方の霊が彼の中にあるからでした。
 夢の幻は、これからのことを知らせてくれるとても重要なものです。将来のことを前もって知っておけば、苦難のときに希望を持つことができ、現実に負けず、未来のために備えることができます。夢の幻を正しく解き明かすことで、正しい生き方に導かれます。問題は、夢の幻をどう解き明かです。神様の霊がダニエルの中にあるので、ダニエルは正しく解き明かすことができました。神様の霊は未来を予見し、現在を生き抜く知恵を与えます。これからあるべき終わりの日の裁きを備える生き方にしてくださいます。


適用:未来を予見する力はどこからですか

一言:聖なる神の霊によって



2020年 01月 07日 (火)

ダニエル書 4:19-27(23)
 この木を切り倒して滅ぼせ

 王の夢の幻を聞いたダニエルは、しばらくの間、驚きすくみ、おびえました。それはその夢が王にとってとても悪いことを予見していたからでした。ダニエルは夢の幻を解き明かして答えました。夢は、いと高き方である神様による宣言であって、これから王に起こることです。この夢を通して、王は、いと高き方が人間の国を支配し、その国をみこころにかなう者にお与えになることを知るようになります。夢の中で、王を表す巨大な木を切り倒すようにと聖なる者が宣言しますが、その根株は、残しておくようにとも命じました。つまり、地上の支配者が、自分ではなく神ご自身であることを王が知り、認めるならば、災いの後、回復されるということです。ダニエルは王に正しい行いによって自分の罪を除き、貧しい者をあわれんで自分の咎を除くように勧めています。
 ダニエルは夢の幻を解き明かす者として、王に下される災いを手加減せずに伝えています。裁きのメッセージを伝えることは容易なことではありません。しかし、真実を伝えることが解き明かす者の使命です。真実を知るとき、今までの生き方を改めることができ、罪の赦しを得、救いの希望を持つことができるのです。キリスト者は、いと高き方である聖なる神様の治めと裁きと悔い改めと救いのメッセージをはっきりと伝える使命があります。今日、ネブカデネザル王のように欲と知識と権力と人間の知恵に頼り、天に至るほど高ぶった心で生きている人々には、切り倒される裁きの日が訪れます。しかし、悔い改める者には、常に救いの門が開かれています。


適用:強く、高く、豊かで、美しい人間の権威がすばらしいと思いますか

一言:切り倒し滅ぼせ



2020年 01月 08日 (水)

ダニエル書 4:28-37(37)
 天の王

 ダニエルが夢の幻を解き明かしてから十二ヵ月後、夢の通りに、王の身に起こりました。その時、ネブカデネザル王はバビロン宮殿の屋上を歩きながら言いました。「この大バビロンは、私の権力によって、王の家とするために、また、私の威光を輝かすために、私が建てたものではないか。」この言葉がまだ王の口にあるうちに、天から声があり、国はネブカデネザル王から取り去られたことを知らせました。彼は人間の中から追い出され、野の獣とともに住み、牛のように草を食べ、そのからだは天の露にぬれて、ついに、彼の髪の毛は鷲の羽のようになり、爪は鳥の爪のようになりました。しかし、その期間が終わったとき、ネブカデネザルが目を上げて天を見ると、彼に理性が戻って来ました。それで、彼はいと高き方をほめたたえ、永遠に生きる方を賛美し、ほめたたえました。ネブカデネザルは、自分に起きたことが永遠の主権者である神様の御心のままに成されたことを認めました。その御心とは、高ぶる者を低くすることでした。彼はバビロンを見ながら、自分の能力と権力によって建てられたと思いあがっていました。自分の宮殿だと思い、自分の栄光を求めました。しかし、彼は低くされたとき、天の王がおられることを悟るようになりました。いと高き方が人間の国を治めておられ、ご自分の御心のままに、だれにでも与えることができることを悟るようになりました。
 自分の栄光を求める者、自分の能力と権力を誇る者を、神様は低くされます。高ぶって歩む者をへりくだった者とされます。野の獣とともに住ませ、草を食べさせます。すべての業績が自分の力によるものであるかのように高ぶり、自分を自分が高めようとする指導者たちがいます。愚かな考えを捨てて、天の王がおられることを悟るべきです。ただそのいと高き方を賛美し、礼拝すべきです。 


適用:自分の能力と努力によるものだと、高ぶっていますか

一言:追い出される


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