聖書別日ごとの糧   >>   ダニエル書[2020]

2020年 01月 09日 (木)

ダニエル書 5:1-21(5)
 神様の手の指

 ダニエル書5章は、永遠に栄えると思われたバビロンが滅びてしまう原因を教えてくれます。当時、メディヤとペルシャの連合軍によって、バビロン城は包囲されていました。国の存亡がかかった危機に陥っていたのに、バビロンのベルシャツァル王は千人の貴人たちのために大宴会を催していました。彼らはエルサレムの宮から取ってきた金、銀の器でお酒を飲みながら、金、銀、青銅、鉄、木、石の神々を賛美するという悪事を行っていました。主の宮にあった器で、お酒を飲みながら、偶像の神々を賛美したことは、主である神様の栄光を汚すという取り返しのつかない悪を犯したことになります。
 突然、恐るべきことが起きました。神様が人間の手の指を送り、王の宮殿の塗り壁に物を書かせました。これを見た王の顔色は変わり、おびえました。腰の関節がゆるみ、ひざはがたがた震えました。しかし、誰もこの文字を読むことも、解き明かすこともできませんでした。そこで、聖なる神の霊の宿る人としてダニエルが呼ばれて来ました。ダニエルはいと高き方である神様がネブカデネザル王に国と偉大さと光栄と権威とをお与えになったことを伝えました。そして、彼の心が高ぶり、高慢にふるまったので、人の中から追い出され、心は獣と等しくなり、野ろばとともに住み、牛のように草を食べ、からだは天の露にぬれて、ついに、いと高き神が人間の国を支配し、みこころにかなう者をその上にお立てになることを知るようになったことを伝えました。主である神様は御旨のままに誰にでもその王座を与えることができる方であることを思い出させました。こうして、ベルシャツァル王の高慢な心を叱責したのです。
 ベルシャツァル王は自分の父(2)、つまり祖父のネブカデネザル王に起こったことを通して、教訓を学ばず、高慢になり滅びの道を繰り返しました。賢い人とは歴史からの教訓を謙遜に受け入れ、心に留める人です。立てるべき者を立て、高慢な者を低くし、滅ぼす主である神様の御前で謙遜な心で生きる人こそ、賢い人です。高ぶりは破滅に先立ちます。神様の御前での謙遜な心こそ、繁栄の道です。 


適用:破滅しないために、私たちが知っておくべきことは何でしょうか

一言:歴史の教訓



2020年 01月 10日 (金)

ダニエル書 5:22-31(27)
 はかりで量られて

 ベルシャツァル王は父ネブカデネザル王に起こったことを見ていました。(当時は、先祖のことを父と呼んでいました。実際には、ベルシャツアルの母がネブカデネザルの娘。)ネブカデネザル王が心高ぶり、神様から野の獣と等しくされ、心が低くされたことを見ていたので、それを教訓として神様の御前で心を低くすべきでした。しかし、それどころか、ベルシャツァル王は天の主に向かって高ぶり、主の宮の器で酒を飲み、銀、金、青銅、鉄、木、石の神々を賛美しました。彼は自分の息と、すべての道をその手に握っておられる神をほめたたえませんでした。それで、神の前から手の先が送られて、『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン。』という文字が書かれたのです。解き明かすと、神があなたの治世を数えて終わらせられたという意味です。なぜ終わらせたのでしょうか。 『テケル』とは、彼がはかりで量られて、目方の足りないことがわかったということで、『パルシン』とは、彼の国が分割され、メディヤとペルシヤとに与えられるという意味でした。神様は私たちのすべてのことを量りで正確に量られる方です。神様は私たちの頭の毛さえもみな数えておられ(マタイ10:30)、私たちの歩みをも数えておられます(ヨブ14:16)。だから、私たちは神様のはかりで量られるとき、どれほど足りない者であるかを考え、主の御前で謙遜に生きるべきです。神様がベルシャツァル王に願っておられたのは、天の王である神様を認め、自分の息と、すべての道をその手に握っておられる主をほめたたえることでした。しかし、彼は高慢な心で、主をほめたたえませんでした。その結果、彼の国は分割され、メディヤとペルシヤに与えられた上、彼自身はその夜、殺されてしまうのです。彼は主である神様の御前で、自分自身の足りなさをわからなかったので、一夜にして、国やいのち、すべてを失ってしまいました。神様は私たちが自分自身の足りなさを知り、主の御前で謙遜に生きることを願っておられます。「あなたは、自分は富んでいる、豊かになった、乏しいものは何もないと言って、実は自分がみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸の者であることを知らない。(黙示録3:17)」私たちは、主の御前で自分が乏しく、弱く、みじめで、盲目で、裸であることを認めるべきです。


適用:主のはかりで量られます

一言:主なる神に栄光を帰しなさい


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