□4月19日(金)


この地にとどまるなら


エレミヤ書42:1-22(10)

聖書本文

42:1 軍のすべての高官たち、カレアハの子ヨハナン、ホシャヤの子イザンヤ、および身分の低い者も高い者もみな近づいて来て、
42:2 預言者エレミヤに言った。「どうか、私たちの願いを受け入れてください。私たちのため、この残りの者すべてのために、あなたの神、【主】に祈ってください。ご覧のとおり、多くの者の中からわずかに私たちだけが残ったのです。
42:3 あなたの神、【主】が、私たちの歩むべき道と、なすべきことを私たちに告げてくださいますように。」
42:4 そこで、預言者エレミヤは彼らに言った。「承知しました。見よ。私は、あなたがたのことばのとおり、あなたがたの神、【主】に祈り、【主】があなたがたにお答えになることはみな、あなたがたに告げましょう。あなたがたには何事も隠しません。」
42:5 彼らはエレミヤに言った。「【主】が、私たちの間で真実で確かな証人であられますように。私たちは必ず、あなたの神、【主】が私たちのためにあなたを遣わして告げられることばのとおりに、すべて行います。
42:6 それが良くても悪くても、私たちは、あなたを遣わされた私たちの神、【主】の御声に聞き従います。私たちの神、【主】の御声に聞き従って幸せを得るためです。」
42:7  十日たって、【主】のことばがエレミヤにあった。
42:8 エレミヤは、カレアハの子ヨハナンと、彼とともにいる軍のすべての高官たちと、身分の低い者や高い者をみな呼び寄せて、
42:9 彼らに言った。「あなたがたは自分たちのために嘆願してもらおうと私を主に遣わしたが、そのイスラエルの神、【主】はこう言われる。
42:10 『もし、あなたがたがこの地にとどまるのであれば、わたしはあなたがたを建て直して、壊すことなく、あなたがたを植えて、引き抜くことはない。わたしは、あなたがたに下したあのわざわいを悔やんでいるからだ。
42:11 あなたがたが恐れているバビロンの王を恐れるな。彼を恐れるな──【主】のことば──。わたしがあなたがたとともにいて、彼の手からあなたがたを救い、助け出すからだ。
42:12 わたしがあなたがたにあわれみを施すので、彼はあなたがたをあわれんで、あなたがたを自分たちの土地に帰らせる。』
42:13  しかし、あなたがたが『私たちはこの地にとどまらない』と言って、あなたがたの神、【主】の御声に聞き従わず、
42:14 『いや、エジプトの地に行こう。あそこでは戦いにあわず、角笛の音も聞かず、パンに飢えることもない。あそこに私たちは住もう』と言うのであれば、
42:15 今、ユダの残りの者よ、【主】のことばを聞け。イスラエルの神、万軍の【主】はこう言われる。『もし、あなたがたがエジプトに行こうと決意し、そこに行って寄留するなら、
42:16 あなたがたの恐れている剣が、あのエジプトの地であなたがたを襲い、あなたがたの心配している飢饉が、あのエジプトであなたがたに追い迫り、あなたがたはそこで死ぬ。
42:17 エジプトに行ってそこに寄留しようと決意した者たちはみな、そこで剣と飢饉と疫病で死ぬ。わたしが彼らに下すわざわいから、生き残る者も逃れる者もいない。』
42:18  まことに、イスラエルの神、万軍の【主】はこう言われる。『わたしの怒りと憤りがエルサレムの住民の上に注がれたように、あなたがたがエジプトに行くとき、わたしの憤りはあなたがたの上に注がれ、あなたがたは、のろいと恐怖のもと、ののしりとそしりの的になり、二度とこの場所を見ることはない。』
42:19 ユダの残りの者よ、【主】はあなたがたに『エジプトへ行ってはならない』と言われた。私が今日あなたがたに証ししたことを、確かに知らなければならない。
42:20 あなたがたは、自分たちのいのちの危険を冒して迷い出てしまったからだ。あなたがたは私をあなたがたの神、【主】のもとに遣わして、『私たちのために、私たちの神、【主】に祈り、すべて私たちの神、【主】の言われるとおりに、私たちに告げてください。私たちはそれを行います』と言ったのだ。
42:21 私は今日、あなたがたに告げたが、あなたがたは、自分たちの神、【主】の御声を、すなわち、主がそのために私をあなたがたに遣わされたすべてのことを聞こうとしなかった。
42:22 だから今、確かに知らなければならない。あなたがたが、行って寄留したいと思っているその場所で、剣や飢饉や疫病で死ぬことを。」

聖書引用:新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会


日毎の糧

 ヨハナンはバビロンによる報復を心配し、恐れました。彼はエジプトに逃げる途中、預言者エレミヤの助けを求めました。神様の答えは、「この地にとどまれ」でした。「エジプトに行け」と「この地にとどまれ」の二つの方向が対立しました。なぜ人々は、「エジプトに行け」と言うのでしょうか。それは、バビロンの報復を避けてエジプトに行くのが安全に見えたからです。エジプトは戦争もなく、食べ物も豊富でした。しかし神様は、「エジプトにまで、剣が追って来る。」と言われました。むしろ、残る方が安全だと言われました。今見えているものと、その結果は違います。今、危険な所が安全になり、今、安全な所が危険になります。では、どうすべきでしょうか。当然、今は危険な状態であっても、これから安全になる所を選ぶべきです。しかし、人は今危険なものを嫌い、恐れ、そのために分別できなくなり、死ぬと分かっていても、今安全な所に行こうとします。

 ユダの民は、神様を信じてこの地に続けて残るべきでした。なぜなら、神様が、イスラエルを建て直して、壊すことなく、彼らを植えて、引き抜くことはない、と約束したからです(10)。神様は彼らと共にいて、バビロンの手から彼らを守ってくださいます(11)。彼らを憐れみ、「自分たちの土地に帰らせる」と言われました(12)。神様が共におられる所が一番安全な所です。人やエジプトを信じずに、神様を信じなければなりません。安全の基準を人や人の力におかずに、神様に置かなければなりません。神様がおられる場所はどこなのか、神様が「行け」と命じられた所はどこなのか、を顧みなければなりません。そこが、安全な場所です。私たちも「狭く、入りづらい道を行くなら、永遠のいのちを与える」という約束を受けました(マタイ7:13,14)。もし、広く、楽な道を行くなら、剣と火で滅びるようになります。このはっきりとした約束があるにも関わらず、今安全だと考えて主から離れ、汚れ醜く生きる人がいます。神様は、主を信じ、御言葉に聞き従う人には恥をかかせません。



祈り:主よ、どんなに危険な状態にあっても、神様と共にいる者は守られることを信じます。

一言:神様を信じ、この地にとどまる

【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。

聖書別日ごとの糧