□7月28日(主日)
苦境にさらされているダビデを助けた神様
サムエル記第一 29:1-11(6,7)
聖書本文
29:1 ペリシテ人は全軍をアフェクに集結し、イスラエル人はイズレエルにある泉のほとりに陣を敷いた。
29:2 ペリシテ人の領主たちは、百人隊、千人隊を率いて進み、ダビデとその部下は、アキシュと一緒にその後に続いた。
29:3 ペリシテ人の首長たちは言った。「このヘブル人たちは、いったい何なのですか。」アキシュはペリシテ人の首長たちに言った。「確かにこれは、イスラエルの王サウルの家来ダビデであるが、この一、二年、私のところにいる。私のところに落ちのびて来てから今日まで、私は彼に何の過ちも見出していない。」
29:4 ペリシテ人の首長たちはアキシュに対して腹を立てた。ペリシテ人の首長たちは彼に言った。「この男を帰らせてほしい。あなたが指定した場所に帰し、私たちと一緒に戦いに行かせないでほしい。戦いの最中に、われわれに敵対する者となってはいけない。この男は、どのようにして自分の主君の好意を得るだろうか。ここにいる人たちの首を使わないだろうか。
29:5 この男は、皆が踊りながら、
『サウルは千を討ち、
ダビデは万を討った』
と歌っていたダビデではないか。」
29:6 そこでアキシュはダビデを呼んで言った。「【主】は生きておられる。あなたは真っ直ぐな人だ。あなたには陣営で、私と行動をともにしてもらいたかった。あなたが私のところに来てから今日まで、あなたには何の悪いところも見つけなかったからだ。しかし、あの領主たちは、あなたを良いと思っていない。
29:7 だから今、穏やかに帰ってくれ。ペリシテ人の領主たちが気に入らないことはしないでくれ。」
29:8 ダビデはアキシュに言った。「私が何をしたというのですか。あなたに仕えた日から今日まで、しもべに何か過ちでも見出されたのですか。わが君、王様の敵と戦うために私が出陣できないとは。」
29:9 アキシュはダビデに答えて言った。「私は、あなたが神の使いのように正しいということをよく知っている。だが、ペリシテ人の首長たちが『彼はわれわれと一緒に戦いに行ってはならない』と言ったのだ。
29:10 さあ、一緒に来た自分の主君の家来たちと、明日の朝早く起きなさい。朝早く、明るくなり次第出発しなさい。」
29:11 ダビデとその部下は、翌朝早く、ペリシテ人の地へ帰って行った。ペリシテ人はイズレエルへ上って行った。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
ペリシテとイスラエルは戦争することになりました。この時、ダビデはアキシュに従ってペリシテ側に立ち、同族イスラエルと戦わなければならない状況に陥りました。本来、ダビデは危機を逃れるためにペリシテに亡命したはずでしたが、むしろ進退両難の状況になってしまいました。しかし、神様のご介入によって、彼は助かります。戦いの最中に自分たちを裏切るといけないからと、ペリシテ人の首長たちはダビデの参戦に反対しました。一方で、アキシュはこれまでずっとダビデを見てきており、正直な人であることを知っていました。しかし、ペリシテ人の首長たちがダビデを好まないので、戦いに連れて行けないと言いました。アキシュはダビデの安全を配慮し、ペリシテ人の陣を離れるようにしました。
この時、ダビデはアキシュを欺くために、自らを「アキシュの僕 」と称し、同族イスラエルを指して「私の主である王の敵」だと言いました。過去にも、ダビデは身の危険を感じた時に、気が違ったかのようにふるまい、門のとびらに傷をつけたり、ひげによだれを流したりする演技をしました(21:13)。彼は危機を免れるために完璧な演技をしました。恐怖のために心にもない言葉と行動をするダビデは、完全な神様の人だとは言い難いです。このようなダビデの姿は、恐ろしい状況を前になすすべのない人間の限界を如実に表しています。しかし、ダビデの心が根本的には神様に向かっていたので、神様は彼の罪と弱さを担ってくださいました。アキシュとペリシテ人の首長たちの意見の相違を利用して、ダビデがペリシテ人の陣から抜け出せるように助けて下さいました。私たちも弱さのために失敗することがあります。しかし、神様は私たちの罪と咎を赦し、すべてのことを働かせて益としてくださいます。
祈り:主よ、日々自覚の有無にかかわらずに罪を犯し、主の働き手としてふさわしくない言動を犯す私をお赦しください。全能の主が私の弱さすらもともに担ってくださることを感謝します。
一言:生きておられる神様が助ける
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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