□11月20日(主日)
王になろうとしたアドニヤ
列王記第一1:1-27(5)
聖書本文
1:1 ダビデ王は年を重ねて老人になっていた。そのため衣をいくら着せても温まらなかった。
1:2 家来たちは王に言った。「王のために一人の若い処女を探し、御前に仕えて世話をするようにし、王の懐に寝させて王が温まるようにいたしましょう。」
1:3 こうして彼らは、イスラエルの国中に美しい娘を探し求め、シュネム人の女アビシャグを見つけて、王のもとに連れて来た。
1:4 この娘は非常に美しかった。彼女は王の世話をするようになり、彼に仕えたが、王は彼女を知ることがなかった。
1:5 ときに、ハギテの子アドニヤは、「私が王になる」と言って野心を抱き、戦車、騎兵、それに自分の前に走る者五十人を手に入れた。
1:6 彼の父は、「おまえは、どうしてこんなことをしたのか」と言って、彼のことで心を痛めたことは一度もなかった。そのうえ、彼は非常に体格も良く、アブサロムの次に生まれた子であった。
1:7 彼がツェルヤの子ヨアブと祭司エブヤタルに相談をしたので、彼らはアドニヤを支持するようになった。
1:8 しかし、祭司ツァドクとエホヤダの子ベナヤと預言者ナタン、それにシムイとレイ、およびダビデの勇士たちは、アドニヤにくみしなかった。
1:9 アドニヤは、エン・ロゲルの近くにあるゾヘレテの石のそばで、羊、牛、肥えた家畜をいけにえとして献げ、王の息子たちである自分のすべての兄弟たちと、王の家来であるユダのすべての人々を招いた。
1:10 しかし、預言者ナタン、ベナヤ、勇士たち、そして自分の兄弟ソロモンは招かなかった。
1:11 そこで、ナタンはソロモンの母バテ・シェバにこう言った。「われらの君ダビデが知らないうちに、ハギテの子アドニヤが王になったことを、あなたは聞いていないのですか。
1:12 さあ今、あなたに助言をしますから、自分のいのちと、自分の子ソロモンのいのちを救いなさい。
1:13 すぐにダビデ王のもとに行って、『王様。あなたは、このはしために、「必ずあなたの子ソロモンが私の跡を継いで王となる。彼が私の王座に就く」と誓われたではありませんか。それなのに、なぜアドニヤが王となったのですか』と言いなさい。
1:14 あなたがまだそこで王と話している間に、私もあなたの後から入って行って、あなたのことばが確かであることを保証しましょう。」
1:15 バテ・シェバは寝室の王のもとに行った。王は非常に年老いていて、シュネム人の女アビシャグが王に仕えていた。
1:16 バテ・シェバがひざまずいて、王に礼をすると、王は「何の用か」と言った。
1:17 彼女は答えた。「わが君。あなたは、あなたの神、【主】にかけて、『必ずあなたの子ソロモンが私の跡を継いで王となる。彼が私の王座に就く』と、このはしためにお誓いになりました。
1:18 それなのに今、ご覧ください、アドニヤが王となっています。王様、あなたはそれをご存じではないのです。
1:19 彼は、雄牛や肥えた家畜や羊をたくさん、いけにえとして献げ、王のすべてのお子様と、祭司エブヤタル、それに軍の長ヨアブを招いたのに、あなたのしもべソロモンは招きませんでした。
1:20 王様。王様の跡を継いで王座に就くのはだれと告げられるのかと、今や、全イスラエルの目はあなたの上に注がれています。
1:21 このままですと、王様がご先祖とともに眠りにつかれるとき、私と私の子ソロモンは罪ある者と見なされるでしょう。」
1:22 彼女がまだ王と話しているうちに、預言者ナタンが入って来た。
1:23 家来たちは、「預言者ナタンが参りました」と言って王に告げた。彼は王の前に出て、地にひれ伏し、王に礼をした。
1:24 ナタンは言った。「王よ。あなたは『アドニヤが私の跡を継いで王となる。彼が私の王座に就く』とおっしゃったのでしょうか。
1:25 実は今日、彼は下って行って、雄牛や肥えた家畜や羊をたくさん、いけにえとして献げ、王のお子様すべてと、軍の長たち、そして祭司エブヤタルを招きました。彼らは彼の前で食べたり飲んだりしながら、『アドニヤ王、万歳』と叫びました。
1:26 しかしあなたのしもべのこの私や、祭司ツァドク、エホヤダの子ベナヤ、それに、あなたのしもべソロモンは招きませんでした。
1:27 このことは、王から出たことなのですか。あなたは、だれが王の跡を継いで王座に就くのかを、このしもべに告げておられません。」
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
ダビデは年を重ね、夜着をいくら着ても温まりませんでした。もはや王として民を顧み、国政を案じる力も能力も失っていました。一方、ハギテの子アドニヤは、王になる野心を抱き、戦車、騎兵、それに、自分の前を走る者五十人を手に入れました。アドニヤが自ら王になろうとしたのは、王位継承に関する原則がなかったためです。その上、アブシャロムなき今、彼は長子であり、父が彼のことで心を痛めることもないほど、認められていたからです。当然自分が王になるべきだと考えたのでしょう。ヨアブと祭司エブタヤルに相談し、王になる準備を進めました。エン・ロゲルの近くにあるゾヘレテの石のそばでごちそうをふるまい、自分の兄弟たちすべてと、王の家来であるユダのすべての人々を招きました。しかし、預言者ナタン、ベナヤ、勇士たちや、彼の兄弟ソロモンは招きませんでした。アドニヤは父の選択を尊重しませんでした。彼は野心を抱き、長子で能力ある自分こそが王になるべきだと考えたのです。
それで、ナタンはソロモンの母バテ・シェバを尋ね、アドニヤが王になろうとしていることを告げました。そして彼女にソロモンを王として立てる計画を伝えました。ナタンがソロモンを王に立てようとしたのは、それが神様の御旨だったからです。神様の御旨に逆らい、野心を抱いて王になろうとするアドニヤには、王になってほしくないと考えていました。それで勢力を築き上げているアドニヤと真っ向して、ソロモンを王に立てる計画を立てたのです。アドニヤは自分こそが王になるべきだと思っていました。神様の御旨や父の計画よりも、自分の考えに従っていました。野心を抱き、王になろうとしました。野心を抱くような者に、神様の御旨を悟ることはできず、悟りを得ても御旨に逆らうだけです。主は野心をもつ者を低められます。神様の御旨に従い、自分を謙遜に低める者に恵みを施されます。
祈り:主よ、あなたの御旨に逆らい野心を抱く罪深い私がいます。おごり高ぶることを悔い改め、謙遜でいられるように祈ります。
一言:主を高めましょう
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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