□9月8日(月)
神の摂理を信じるヨセフ
創世記49:29-50:26(19,20)
聖書本文
49:29 また、ヤコブは彼らに命じた。「私は、私の民に加えられようとしている。私をヒッタイト人エフロンの畑地にある洞穴に、先祖たちとともに葬ってくれ。
49:30 その洞穴は、カナンの地のマムレに面したマクペラの畑地にあり、アブラハムがヒッタイト人エフロンから、私有の墓地とするために、畑地とともに買い取った洞穴だ。
49:31 そこにはアブラハムと妻サラが葬られ、そこにイサクと妻リベカも葬られ、そこに私はレアを葬った。
49:32 その畑地とその中にある洞穴は、ヒッタイト人たちから買ったものだ。」
49:33 ヤコブは息子たちに命じ終えると、足を床の中に入れ、息絶えて、自分の民に加えられた。
50:1 ヨセフは父の顔の上に崩れ落ちて、父のそばで泣き、父に別れの口づけをした。
50:2 ヨセフは自分のしもべである医者たちに、父をミイラにするように命じたので、医者たちはイスラエルをミイラにした。
50:3 そのために四十日を要した。ミイラにするのには、これだけの日数が必要であった。エジプトは彼のために七十日間、泣き悲しんだ。
50:4 喪の期間が明けたとき、ヨセフはファラオの家の者たちに告げた。「もし私の願いを聞いてもらえるなら、どうかファラオにこう伝えてください。
50:5 父は私に誓わせて、こう申しました。『私は間もなく死ぬ。私がカナンの地に掘った私の墓の中に、そこに、私を葬らなければならない。』どうか今、父を葬りに上って行かせてください。私はまた帰って参ります、と。」
50:6 ファラオは言った。「おまえの父がおまえに誓わせたとおり、上って行って、おまえの父を葬りなさい。」
50:7 それで、ヨセフは父を葬るために上って行った。彼とともに、ファラオのすべての家臣たち、ファラオの家の長老たち、エジプトの国のすべての長老たち、
50:8 ヨセフの家族全員、彼の兄弟たちとその一族が上って行った。ただし、彼らの子どもたちと羊と牛はゴシェンの地に残した。
50:9 また、戦車と騎兵も彼とともに上って行ったので、その一団は非常に大きなものであった。
50:10 彼らは、ヨルダンの川向こう、ゴレン・ハ・アタデに着いて、そこで、たいへん立派で荘厳な哀悼の式を行った。ヨセフは父のため七日間、葬儀を行った。
50:11 その地の住民のカナン人は、ゴレン・ハ・アタデのこの葬儀を見て、「これはエジプトの荘厳な葬儀だ」と言った。それゆえ、その場所の名はアベル・ミツライムと呼ばれた。それはヨルダンの川向こうにある。
50:12 ヤコブの息子たちは、父が命じたとおりに父に行った。
50:13 息子たちは彼をカナンの地に運び、マクペラの畑地の洞穴に葬った。それはマムレに面していて、アブラハムが私有の墓地にしようと、ヒッタイト人エフロンから畑地とともに買ったものである。
50:14 ヨセフは父を葬った後、兄弟たち、および、父を葬るために一緒に上って来たすべての者たちとともに、エジプトに戻った。
50:15 ヨセフの兄弟たちは、自分たちの父が死んだのを見たとき、「ヨセフはわれわれを恨んで、われわれが彼に犯したすべての悪に対して、仕返しをするかもしれない」と言った。
50:16 そこで、彼らはヨセフに言い送った。「あなたの父は死ぬ前に命じられました。
50:17 『ヨセフにこう言いなさい。おまえの兄弟たちは、実に、おまえに悪いことをしたが、兄弟たちの背きと罪を赦してやりなさい、と。』今、どうか、父の神のしもべたちの背きを赦してください。」ヨセフは彼らのこのことばを聞いて泣いた。
50:18 彼の兄弟たちも来て、彼の前にひれ伏して言った。「ご覧ください。私たちはあなたの奴隷です。」
50:19 ヨセフは言った。「恐れることはありません。どうして、私が神の代わりになることができるでしょうか。
50:20 あなたがたは私に悪を謀りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとしてくださいました。それは今日のように、多くの人が生かされるためだったのです。
50:21 ですから、もう恐れることはありません。私は、あなたがたも、あなたがたの子どもたちも養いましょう。」このように、ヨセフは彼らを安心させ、優しく語りかけた。
50:22 ヨセフとその一族はエジプトに住み、ヨセフは百十歳まで生きた。
50:23 ヨセフはエフライムの子孫を三代まで見た。マナセの子マキルの子どもたちも生まれて、ヨセフの膝に抱かれた。
50:24 ヨセフは兄弟たちに言った。「私は間もなく死にます。しかし、神は必ずあなたがたを顧みて、あなたがたをこの地から、アブラハム、イサク、ヤコブに誓われた地へ上らせてくださいます。」
50:25 ヨセフはイスラエルの子らに誓わせて、「神は必ずあなたがたを顧みてくださいます。そのとき、あなたがたは私の遺骸をここから携え上ってください」と言った。
50:26 ヨセフは百十歳で死んだ。彼らはヨセフをエジプトでミイラにし、棺に納めた。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
ヤコブは息子たちを祝福した後、もう一度、自分をカナンの地に葬って欲しいと遺言を残して、死にました。それで、ヨセフは父の遺言を守り、ヤコブをカナンの地に担いで行き、マクペラの畑地の洞穴に葬りました。後になって、ヨセフは約束の地に対する父の信仰を見習って、自分が死んだ時も、父のように遺言を残しました。「神は必ずあなたがたを顧みてくださいます。そのとき、あなたがたは私の遺骸をここから携え上ってください。(25)」ヨセフは、自分が死んでも、神様はその約束の通りに、イスラエルの民をカナンの地に導き、その地をくださると信じました。この約束が、彼のエジプトでの生活の力となり、望みでした。私たちに与えられた神様の御国に対する約束は、この地で生きて行く私たちの望みでもあります。
ヤコブが死んだ後、兄たちは、自分たちがヨセフを売ったことに対する恐れに、再び捕らわれるようになりました。そこで、彼らはヨセフに言い送りました。父ヤコブは、兄弟たちの罪と咎を赦してやるように、という遺言を残していると伝えました。ヨセフは、このような兄たちを見て、心が痛み、泣いて言いました。「あなたがたは私に悪を計りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとしてくださいました。それは今日のように、多くの人々が生かされるためだったのです。ですから、もう恐れることはありません。」(50:20-21a)。ヨセフは、神様の摂理(神の完全なご支配と導きのこと)を信じる信仰の光の中で自分の人生を見たので、兄たちの罪を心から赦し、その赦しが変わることはありませんでした。私たちが、悪を善に変えてくださる神様の摂理を信じさえすれば、私たちに悪を行なった人を完全に赦すことができます。
祈り:全てを統べ治めておられる主よ、私が、主の約束を信じ、この険しい世の中でも、望みのうちに生きるように、助けてください。どんな状況にあっても、神様のご支配と導きを信じる者にならせてください。
一言:神の摂理を信じる信仰
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
「日ごとの糧に関するご意見・ご要望、メール配信希望・配信停止については、以下のリンク先よりお問い合わせください。
(お問い合わせページのリンク先)」