□10月24日(金)
身を清めたパウロ
使徒の働き21:17-36(26)
聖書本文
21:17 私たちがエルサレムに着くと、兄弟たちは喜んで迎えてくれた。
21:18 翌日、パウロは私たちを連れて、ヤコブを訪問した。そこには長老たちがみな集まっていた。
21:19 彼らにあいさつしてから、パウロは自分の奉仕を通して神が異邦人の間でなさったことを、一つ一つ説明した。
21:20 彼らはこれを聞いて神をほめたたえ、パウロに言った。「兄弟よ。ご覧のとおり、ユダヤ人の中で信仰に入っている人が何万となくいますが、みな律法に熱心な人たちです。
21:21 ところが、彼らがあなたについて聞かされているのは、あなたが、異邦人の中にいるすべてのユダヤ人に、子どもに割礼を施すな、慣習にしたがって歩むなと言って、モーセに背くように教えている、ということなのです。
21:22 それで、どうしましょうか。あなたが来たことは、必ず彼らの耳に入るでしょう。
21:23 ですから、私たちの言うとおりにしてください。私たちの中に、誓願を立てている者が四人います。
21:24 この人たちを連れて行って、一緒に身を清め、彼らが頭を剃る費用を出してあげてください。そうすれば、あなたについて聞かされていることは根も葉もないことで、あなたも律法を守って正しく歩んでいることが、皆に分かるでしょう。
21:25 信仰に入った異邦人に関しては、偶像に供えたものと、血と、絞め殺したものと、淫らな行いを避けるべきであると決定し、すでに書き送りました。」
21:26 そこで、パウロはその人たちを連れて行き、翌日、彼らとともに身を清めて宮に入った。そして、いつ、清めの期間が終わって、一人ひとりのためにささげ物をすることができるかを告げた。
21:27 ところが、その七日の期間が終わろうとしていたとき、アジアから来たユダヤ人たちは、パウロが宮にいるのを見ると、群衆をみな扇動して、彼に手をかけ、
21:28 こう叫んだ。「イスラエルの皆さん、手を貸してください。この男は、民と律法とこの場所に逆らうことを、いたるところで皆に教えている者です。そのうえ、ギリシア人を宮の中に連れ込んで、この神聖な場所を汚しています。」
21:29 彼らは、エペソ人のトロフィモが町でパウロと一緒にいるのを以前に見かけていて、パウロが彼を宮に連れ込んだと思ったのである。
21:30 そこで町中が大騒ぎになり、人々は殺到してパウロを捕らえ、宮の外へ引きずり出した。すると、ただちに宮の門が閉じられた。
21:31 彼らがパウロを殺そうとしていたとき、エルサレム中が混乱状態に陥っているという報告が、ローマ軍の千人隊長に届いた。
21:32 彼はただちに、兵士たちと百人隊長たちを率いて、彼らのところに駆けつけた。人々は千人隊長と兵士たちを見て、パウロを打つのをやめた。
21:33 千人隊長は近寄ってパウロを捕らえ、二本の鎖で縛るように命じた。そして、パウロが何者なのか、何をしたのかと尋ねた。
21:34 しかし、群衆はそれぞれに違ったことを叫び続けていた。千人隊長は、騒がしくて確かなことが分からなかったので、パウロを兵営に連れて行くように命じた。
21:35 パウロが階段にさしかかったとき、群衆の暴行を避けるために、兵士たちは彼を担ぎ上げなければならなかった。
21:36 大勢の民衆が、「殺してしまえ」と叫びながら、ついて来たからである。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
エルサレムでは、律法に熱心なユダヤ人たちがパウロに対して反感を持ってました。パウロが、モーセに背くように異邦のユダヤ人に教えていると聞かされたからです。彼らが、パウロが来たことを知れば、ただでは済まない事は明らかでした。そのとき、誓願をたてていた四人がいました。彼らは身を清めなければなりませんでした。パウロは律法と慣習が救いをもたらすことはできないと知っていました。しかし、教会の指導者たちの提案を受け入れました。パウロはその人たちを引き連れ、翌日、一緒に身を清めて宮に入り、清めの期間がいつ終わって、一人ひとりのために供え物をする事ができるかを告げました。
なぜパウロはこのようにしたのでしょうか。Ⅰコリント9:20では、次のように言っています。「ユダヤ人にはユダヤ人のようになりました。ユダヤ人を獲得するためです。律法の下にある人々には――私自身は律法の下にはいませんが――律法の下にある者のようになりました。律法の下にある人たちを獲得するためです。」パウロは、何とかして人を救おうとしました。そのためには、自分の考えやスタイルにはこだわりませんでした。主イエス以外のすべてを譲りました。私たちも、福音だけは決して譲ることはできませんが、羊たちの救いのためなら、自分の考え、スタイルを捨てることができなければなりません。自分のことにこだわるあまり、羊たちを傷つけ、教会の和を壊し、救いの御業を止めてはいけません。
アジアから来たユダヤ人たちが、パウロが宮にいるのを見ると、全群衆をあおりたてて、パウロを捕らえ、殺そうとしました。しかし、神様がローマ軍の千人隊長を用いて、パウロを救ってくださいました。私たちがどんなに最善をつくしても、誤解を解こうとしても、最後まで誤解し続ける人もいます。彼らの迫害は、受け入れるしかありません。
祈り:聖なる神様、私が自分の考えにこだわるあまり、あなたのみわざを邪魔する者となってしまいませんように。本質的でないことには、柔軟で寛容な心を持てるように、助けて下さい。
一言:私の自尊心より、福音の御業を守ろう
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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