□12月26日(木)
ナオミにすがりついたルツ
ルツ記1:1-22(14)
聖書本文
1:1 さばきつかさが治めていたころ、この地に飢饉が起こった。そのため、ユダのベツレヘム出身のある人が妻と二人の息子を連れてモアブの野へ行き、そこに滞在することにした。
1:2 その人の名はエリメレク、妻の名はナオミ、二人の息子の名はマフロンとキルヨンで、ユダのベツレヘム出身のエフラテ人であった。彼らはモアブの野へ行き、そこにとどまった。
1:3 するとナオミの夫エリメレクは死に、彼女と二人の息子が後に残された。
1:4 二人の息子はモアブの女を妻に迎えた。一人の名はオルパで、もう一人の名はルツであった。彼らは約十年の間そこに住んだ。
1:5 するとマフロンとキルヨンの二人もまた死に、ナオミは二人の息子と夫に先立たれて、後に残された。
1:6 ナオミは嫁たちと連れ立って、モアブの野から帰ることにした。【主】がご自分の民を顧みて、彼らにパンを下さった、とモアブの地で聞いたからである。
1:7 彼女は二人の嫁と一緒に、今まで住んでいた場所を出て、ユダの地に戻るため帰途についた。
1:8 ナオミは二人の嫁に言った。「あなたたちは、それぞれ自分の母の家に帰りなさい。あなたたちが、亡くなった者たちと私にしてくれたように、【主】があなたたちに恵みを施してくださいますように。
1:9 また、【主】が、あなたたちがそれぞれ、新しい夫の家で安らかに暮らせるようにしてくださいますように。」そして二人に口づけしたので、彼女たちは声をあげて泣いた。
1:10 二人はナオミに言った。「私たちは、あなたの民のところへ一緒に戻ります。」
1:11 ナオミは言った。「帰りなさい、娘たち。なぜ私と一緒に行こうとするのですか。私のお腹にまだ息子たちがいて、あなたたちの夫になるとでもいうのですか。
1:12 帰りなさい、娘たちよ。さあ行きなさい。私は年をとって、もう夫は持てません。たとえ私が自分に望みがあると思い、今晩にでも夫を持って、息子たちを産んだとしても、
1:13 だからといって、あなたたちは息子たちが大きくなるまで待つというのですか。だからといって、夫を持たないままでいるというのですか。娘たちよ、それはいけません。それは、あなたたちよりも、私にとってとても辛いことです。【主】の御手が私に下ったのですから。」
1:14 彼女たちはまた声をあげて泣いた。オルパは姑に別れの口づけをしたが、ルツは彼女にすがりついた。
1:15 ナオミは言った。「ご覧なさい。あなたの弟嫁は、自分の民とその神々のところに帰って行きました。あなたも弟嫁の後について帰りなさい。」
1:16 ルツは言った。「お母様を捨て、別れて帰るように、仕向けないでください。お母様が行かれるところに私も行き、住まれるところに私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。
1:17 あなたが死なれるところで私も死に、そこに葬られます。もし、死によってでも、私があなたから離れるようなことがあったら、【主】が幾重にも私を罰してくださるように。」
1:18 ナオミは、ルツが自分と一緒に行こうと固く決心しているのを見て、もうそれ以上は言わなかった。
1:19 二人は旅をして、ベツレヘムに着いた。彼女たちがベツレヘムに着くと、町中が二人のことで騒ぎ出し、女たちは「まあ、ナオミではありませんか」と言った。
1:20 ナオミは彼女たちに言った。「私をナオミと呼ばないで、マラと呼んでください。全能者が私を大きな苦しみにあわせたのですから。
1:21 私は出て行くときは満ち足りていましたが、【主】は私を素手で帰されました。どうして私をナオミと呼ぶのですか。【主】が私を卑しくし、全能者が私を辛い目にあわせられたというのに。」
1:22 こうして、ナオミは帰って来た。モアブの野から戻った嫁、モアブの女ルツと一緒であった。ベツレヘムに着いたのは、大麦の刈り入れが始まったころであった。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
さばきつかさが治めていたころ、ユダの地にききんがあると、エリメレクは約束の地を捨てて、住みやすく見えるモアブの野へ行き、そこに滞在しました。しかしそこでエリメレクと二人の息子が次々と死ぬようになりました。人間的な方法で問題を解決しようとしていた彼らは、更に大きな試練を受けるようになりました。その時ナオミは、「主がご自分の民を顧みて、彼らにパンを下さった」という喜びの知らせを聞いて(6)、異邦の地での生活を清算して故郷の地に戻るため帰途につきました(7)。彼女は絶望の時に神様の憐れみを仰ぎ見て、勇気を出して神様の懐に帰って行きました。神様はこのように帰って来る者を祝福してくださいます。
ナオミは二人の嫁の幸福のためにそれぞれ故郷に帰り、再婚して新しい生活をするように勧めました(8-13)。それでオルパは帰りましたが、ルツはしゅうとめにすがりつきました(14)。彼女は、しゅうとめにすがりつくことは苦難の道であることを知っていましたが、逆境にあったしゅうとめに仕え、神様の民として生きる人生を堅く掴みました。彼女は決定的な瞬間に神様にすがりつくことで、神様の祝福を受け、救いの御業に尊く用いられるようになりました。
ベツレヘムの人々はナオミを見て騒ぎ出しました。その時ナオミは「私をナオミ(喜び、快い)と呼ばないで、『マラ』(苦しみ)と呼んでください。…主が私を卑しくし、全能者が私を辛い目にあわせられた。」と言いました(20,21)。彼女はそれまでの試練を通して、すべてのことを神様の主権の側から見る信仰を得るようになりました。しかしその心は神様に罰せられたという考えから沈んでいました。彼女は受けた試練に秘められた神様の大きな摂理と愛を悟る必要がありました。
祈り:主よ、今日も私が利己心に従って生きずに、神様の摂理を信じ、決定的な瞬間に主にすがりついて生きることができるように私をつかんでください。
一言:イエス様にすがりついて狭い道を行こう!
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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