□2月4日(火)
彼の妻イゼベルがそそのかしたので
列王記第一21:1-29(25)
聖書本文
21:1 これらのことがあった後のことである。イズレエル人ナボテはイズレエルにぶどう畑を持っていた。それはサマリアの王アハブの宮殿のそばにあった。
21:2 アハブはナボテに次のように頼んだ。「おまえのぶどう畑を私に譲ってもらいたい。あれは私の宮殿のすぐ隣にあるので、私の野菜畑にしたいのだが。その代わりに、あれよりもっと良いぶどう畑を与えよう。もしおまえが良いと思うなら、それ相当の代価を銀で支払おう。」
21:3 ナボテはアハブに言った。「私の先祖のゆずりの地をあなたに譲るなど、【主】にかけてあり得ないことです。」
21:4 アハブは不機嫌になり、激しく怒って自分の宮殿に入った。イズレエル人ナボテが彼に「私の先祖のゆずりの地はあなたに譲れません」と言ったからである。アハブは寝台に横になり、顔を背けて食事もしようとしなかった。
21:5 彼の妻イゼベルは彼のもとに来て言った。「どうしてそんなに不機嫌で、食事もなさらないのですか。」
21:6 そこで、アハブは彼女に言った。「私がイズレエル人ナボテに『金を払うから、おまえのぶどう畑を譲ってほしい。あるいは、おまえが望むなら、代わりのぶどう畑をやってもよい』と言ったのに、彼は『私のぶどう畑はあなたに譲れません』と答えたからだ。」
21:7 妻イゼベルは彼に言った。「今、あなたはイスラエルの王権を得ています。さあ、起きて食事をし、元気を出してください。この私がイズレエル人ナボテのぶどう畑を、あなたのために手に入れてあげましょう。」
21:8 彼女はアハブの名で手紙を書き、彼の印で封印し、ナボテの町に住む長老たちとおもだった人々にその手紙を送った。
21:9 彼女は手紙にこう書いた。「断食を布告し、ナボテを民の前に引き出して座らせ、
21:10 彼の前に二人のよこしまな者を座らせて、彼らに『おまえは神と王を呪った』と証言させなさい。そして、彼を外に引き出し、石打ちにして殺しなさい。」
21:11 そこで、その町の人々、その町に住んでいる長老たちとおもだった人々は、イゼベルが彼らに言ってよこしたとおり、彼女が手紙に書き送ったとおりに行った。
21:12 彼らは断食を布告し、ナボテを民の前に引き出して座らせた。
21:13 そこに、二人のよこしまな者が入って来て、彼の前に座った。よこしまな者たちは民の前で、「ナボテは神と王を呪った」と証言した。そこで人々は彼を町の外に引き出し、石打ちにして殺した。
21:14 こうして、彼らはイゼベルに「ナボテは石打ちにされて死にました」と言ってよこした。
21:15 イゼベルはナボテが石打ちにされて殺されたことを聞くとすぐ、アハブに言った。「起きて、イズレエル人ナボテが代金と引き替えで譲ることを拒んだ、あのぶどう畑を取り上げなさい。もうナボテは生きていません。死んだのです。」
21:16 アハブはナボテが死んだと聞いてすぐ、立って、イズレエル人ナボテのぶどう畑を取り上げようと下って行った。
21:17 そのとき、ティシュベ人エリヤに次のような【主】のことばがあった。
21:18 「さあ、サマリアにいるイスラエルの王アハブに会いに下って行け。今、彼はナボテのぶどう畑を取り上げようと、そこに下って来ている。
21:19 彼にこう言え。『【主】はこう言われる。あなたは人殺しをしたうえに、奪い取ったのか。』また、彼に言え。『【主】はこう言われる。犬たちがナボテの血をなめた、その場所で、その犬たちがあなたの血をなめる。』」
21:20 アハブがエリヤに「おまえは私を見つけたのか、わが敵よ」と言うと、エリヤは答えた。「そうだ。あなたが【主】の目に悪であることを行うことに身を任せたので、見つけたのだ。
21:21 『今わたしは、あなたにわざわいをもたらす。わたしはあなたの子孫を除き去り、イスラエルの中の、アハブに属する小童から奴隷や自由の者に至るまで絶ち滅ぼし、
21:22 あなたの家をネバテの子ヤロブアムの家のようにし、アヒヤの子バアシャの家のようにする。それは、あなたが引き起こしたわたしの怒りのゆえであり、あなたがイスラエルに罪を犯させたためだ。』
21:23 また、イゼベルについても【主】はこう言われる。『犬がイズレエルの領地でイゼベルを食らう。
21:24 アハブに属する者で、町で死ぬ者は犬がこれを食らい、野で死ぬ者は空の鳥がこれを食らう。』」
21:25 アハブのように、自らを裏切って【主】の目に悪であることを行った者は、だれもいなかった。彼の妻イゼベルが彼をそそのかしたのである。
21:26 彼は、【主】がイスラエル人の前から追い払われたアモリ人がしたのと全く同じように、偶像につき従い、非常に忌まわしいことを行った。
21:27 アハブはこれらのことばを聞くとすぐ、自分の外套を裂き、身に粗布をまとって断食をした。彼は粗布をまとって伏し、打ちひしがれて歩いた。
21:28 そのとき、ティシュベ人エリヤに次のような【主】のことばがあった。
21:29 「あなたは、アハブがわたしの前にへりくだっているのを見たか。彼がわたしの前にへりくだっているので、彼の生きている間はわざわいを下さない。しかし、彼の子の時代に、彼の家にわざわいを下す。」
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
イズレエル人ナボテはぶどう畑を持っており、サマリアの王アハブの宮殿のそばにありました。アハブは、「野菜畑にしたいから、ぶどう畑を譲ってほしい」と彼に頼みました。その代わり、もっと良いぶどう畑をあげるか、それ相当の代価を支払うと提案しました。たとえ王の命令であっても、先祖のゆずりの地を譲ることは主にかけてあり得ないと、ナボテは丁重に断りました。アハブはこの旨を受け入れ、断念すべきでしたが、所有欲に勝てず、不機嫌になり、激しく怒りながら自分の家に入り、食事もしようとしませんでした。一部始終を知ったイゼベルは、長老たちとおもだった人々に手紙を送り、ナボテが神と王を呪ったと嘘の証言をさせ、彼を石打ちにするよう指示しました。こうしてナボテはイゼベルの計略により死に、アハブは彼のぶどう畑を取り上げました。
神様はエリヤを遣わし、ぶどう畑を奪ったアハブに恐ろしい災難を宣告させました。アハブのように、自らを裏切って主の目の前に悪であることを行った者は、だれもいませんでした。彼が悪を行ったのも、彼の妻イゼベルが彼をそそのかしたからです。これを見ても、妻の役割がどれほど大事なのかがわかります。アハブは異邦人を妻として迎えるべきではありませんでした。また、妻の話にそそのかされる前に、神様を敬い、みことばを聞いているべきでした。
神様の恐ろしい警告を聞いたアハブは断食し、神の前にへりくだりました。彼のへりくだった姿を見た神様は、彼の生きている間はわざわいを下さず、彼の子の時代にわざわいを下すと約束されました。神様は必ず罪をさばかれますが、あわれみ深く、情け深い、怒るのにおそく、恵み豊かな神でもあられます。(詩篇103:8)
祈り:自分の欲望や周りの言葉に振り回されてします弱い自分を悟ります。まず何よりも主に祈り、御言葉を聞き、判断と行動ができるようお助けください。
一言:神様の御言葉を聞きましょう
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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