□5月10日(土)
あきらめずに最善を尽くしたヤコブ
創世記30:25-43(37,38)
聖書本文
30:25 ラケルがヨセフを産んだころ、ヤコブはラバンに言った。「私を去らせて、故郷の地へ帰らせてください。
30:26 妻たちや子どもたちを私に下さい。彼女たちのために私はあなたに仕えてきました。行かせてください。あなたに仕えた私の働きは、あなたがよくご存じなのですから。」
30:27 ラバンは彼に言った。「私の願いをあなたがかなえてくれるなら──。あなたのおかげで【主】が私を祝福してくださったことを、私は占いで知っている。」
30:28 さらに言った。「あなたの報酬をはっきりと申し出てくれ。私はそれを払おう。」
30:29 ヤコブは彼に言った。「私がどのようにあなたに仕え、また、あなたの家畜が私のもとでどのようであったかは、あなた自身がよくご存じです。
30:30 私が来る前は、あなたの財産はわずかでしたが、増えて多くなりました。私の行く先々で【主】があなたを祝福されたからです。いったい、いつになったら私は自分の家を持てるのですか。」
30:31 彼は言った。「あなたに何をあげようか。」ヤコブは言った。「何も下さるには及びません。もし私に次のことをしてくださるなら、私は再びあなたの群れを飼って守りましょう。
30:32 私は今日、あなたの群れをみな見て回りましょう。その中から、ぶち毛と斑毛の羊をすべて、子羊の中では黒毛のものをすべて、やぎの中では斑毛とぶち毛のものを取り分けて、それらを私の報酬にしてください。
30:33 後であなたが私の報酬を見に来られたとき、私の正しさが証明されるでしょう。やぎの中に、ぶち毛や斑毛でないものや、子羊の中に、黒毛でないものがあれば、それはすべて、私が盗んだことになります。」
30:34 するとラバンは言った。「よろしい。あなたの言うとおりになればよいが。」
30:35 ラバンはその日、縞毛と斑毛の雄やぎと、ぶち毛と斑毛の雌やぎのすべて、すなわち身に白いところのあるもののすべて、それに、黒毛の子羊のすべてを取りのけて、息子たちの手に渡した。
30:36 そして、自分とヤコブの間に三日分の距離をおいた。ヤコブはラバンの残りの群れを飼った。
30:37 ヤコブは、ポプラや、アーモンドや、すずかけの木の若枝を取り、それらの白い筋の皮を剝いで、若枝の白いところをむき出しにし、
30:38 皮を剝いだ枝を、群れが水を飲みに来る水溜めの水ぶねの中に、群れと差し向かいに置いた。それで群れのやぎたちは、水を飲みに来たとき、さかりがついた。
30:39 こうして羊ややぎは枝の前で交尾し、縞毛、ぶち毛、斑毛のものを産んだ。
30:40 ヤコブは羊を分けて、その群れが、ラバンの群れの縞毛のものとすべての黒毛のものに、向かい合わせになるようにした。彼は自分の群れを別にまとめておき、ラバンの群れと一緒にしなかった。
30:41 また、強い群れにさかりがついたときに、ヤコブはいつも、あの枝を水ぶねの中に、群れの目の前になるように置き、枝のところで交尾させた。
30:42 しかし、弱い群れのときには、それを置かなかった。こうして、弱いものはラバンのものとなり、強いものはヤコブのものとなった。
30:43 このようにして、この人は大いに富み、多くの群れと、男女の奴隷、それにらくだとろばを持つようになった。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
ヤコブは、これ以上報酬なしにラバンの羊を飼う生活はできないと考え、故郷に帰ろうとしました。するとラバンは、「今までの報酬を払う」と言って、ヤコブを引きとめました。それでヤコブは、ラバンの家畜の中から、ぶち毛やまだら毛の羊とやぎ、そして黒毛の子羊が出てきたら、それらを報酬としてもらいたいと話しました。ラバンは直ちに、それらを取り出し、自分の息子たちの手に渡して、三日間の道のりの距離を置くようにしました。もはや残りのものは綺麗に見えるものだけでした。彼はヤコブから労働力を搾取するだけで、何の報酬も払おうとはしませんでした。
ヤコブは、ラバンに対する怒りがこみ上げて来たことでしょう。しかしヤコブは不満をもらして座り込んだり、絶望したりしませんでした。自分にある全ての力と知恵を出し切りました。若枝を持ってきて、皮をはいで、白い筋の所をむき出しにしました。その若枝をさかりが付いている羊たちの前に差し向かいに置きました。彼なりに家畜の品種改良を試みたのでしょう。一見すると、何の根拠もない愚かで、無意味な行為のように思えます(37,38)。しかし神様が祝福して下さることを信じ、自分ができる最善を尽くしました。その結果、驚くべきことにヤコブは大いに富むようになりました(43)。神様は、ご自分を信じ、最善を尽くす人を助けられます。
祈り:主よ、どんな厳しい状況になっても、絶望せずに最善を尽くせるように、助けてください。
一言:神様の助けを信じて、チャレンジしよう
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
「日ごとの糧に関するご意見・ご要望、メール配信希望・配信停止については、以下のリンク先よりお問い合わせください。
(お問い合わせページのリンク先)」