□5月22日(木)
何一つ残されることはない
列王記第二20:12-21(17)
聖書本文
20:12 そのころ、バルアダンの子、バビロンの王メロダク・バルアダンは使者を遣わして、手紙と贈り物をヒゼキヤに届けた。ヒゼキヤが病気だったことを聞いていたからである。
20:13 ヒゼキヤは彼らを歓迎して、すべての宝庫、銀、金、香料、高価な油、武器庫、彼の宝物倉にあるすべての物を彼らに見せた。ヒゼキヤがその家の中、および国中で、彼らに見せなかった物は一つもなかった。
20:14 預言者イザヤはヒゼキヤ王のところに来て、彼に尋ねた。「あの人たちは何と言いましたか。どこから来たのですか。」ヒゼキヤは「遠い国、バビロンから来ました」と答えた。
20:15 イザヤは言った。「彼らはあなたの家で何を見たのですか。」ヒゼキヤは答えた。「私の家の中のすべての物を見ました。私の宝物倉の中で彼らに見せなかった物は一つもありません。」
20:16 イザヤはヒゼキヤに言った。「【主】のことばを聞きなさい。
20:17 見よ。あなたの家にある物、あなたの父祖たちが今日まで蓄えてきた物がすべて、バビロンへ運び去られる日々が来る。何一つ残されることはない──【主】は言われる──。
20:18 また、あなたが生む、あなた自身の息子たちの中には、捕らえられてバビロンの王の宮殿で宦官となる者がいる。」
20:19 ヒゼキヤはイザヤに言った。「あなたが告げてくれた【主】のことばはありがたい。」彼は、自分が生きている間は平和と安定があるのではないか、と思ったのである。
20:20 ヒゼキヤについてのその他の事柄、彼のすべての功績、彼が貯水池と水道を造り、都に水を引いたこと、それは『ユダの王の歴代誌』に確かに記されている。
20:21 ヒゼキヤは先祖とともに眠りにつき、その子マナセが代わって王となった。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
ヒゼキヤが病気だったことを聞いていたバビロンの王は、使者を遣わし、手紙と贈り物をヒゼキヤに届けました。これは当時、近東の覇者であるアッシリアに対して、反対の政策を取っていたヒゼキヤを味方につけようとするバビロンの下心があってのことでした。もしヒゼキヤが霊的に目を覚ましていたなら、バビロンの思惑に気づき警戒したことでしょう。けれども、ヒゼキヤは超大国の使節団が自分を訪問してくれたことに感激して、分別する力を失ってしまいました。彼は興奮したあまり、国の宝物倉にある貴重品と武器庫まで、全てを見せました。彼は自分の病気を癒してくださった神様を積極的に証しするべきでした。ところが、神様については一言も言わず、ひたすら自分の宮の華麗さだけを自慢しました。彼は高慢になって神様の栄光を遮りました。これは、神様を悲しませることであり、憤らせることでした。それで、神様はヒゼキヤの自慢のものを一つ残らずバビロンへ運び去るようにすると言われました。また、ヒゼキヤの自慢の息子たちのうち、バビロンの王の宮殿で宦官となる者があろうと言われました。神様は、人間の自慢のものを、むしろ羞恥のものになるようにされます。ヒゼキヤは、自分の健康問題を神様にすがって祈ったように、国の安全のためにもいつも目を覚まして祈るべきでした。けれども、彼は自分に好意を示してくれたバビロンを味方だと思い、頼ろうとしました。しかし、味方だと思ったバビロンが、いずれ手のひらを返して敵になるのです。
私たちが頼るべき対象は、神様のみです。私たちが自慢すべき方も、神様だけです。ヒゼキヤは神様のさばきの警告を聞いても泣いたり、悔い改めたりもせず、自分が生きている間は平和で安全ではないかと思い、主の言葉はありがたいという気持ちだけで終わりました。子孫の未来を考えないといけないのに、そうでなかったヒゼキヤの姿がもどかしいかぎりです。
祈り:主よ、私が、自分を誇ることで、後世に羞恥を残す愚かなリーダーにならないように、助けてください。
一言:誇ると、何も残らない
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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