□8月28日(木)
いつまでですか、主よ
ハバクク書1:1-17(2)
聖書本文
1:1 宣告。これは預言者ハバククが見たものである。
1:2 いつまでですか、【主】よ。
私が叫び求めているのに、
あなたが聞いてくださらないのは。
「暴虐だ」とあなたに叫んでいるのに、
救ってくださらないのは。
1:3 なぜ、あなたは私に不法を見させ、
苦悩を眺めておられるのですか。
暴行と暴虐が私のそばにあり、
争い事があり、いさかいが起こっています。
1:4 そのため、みおしえは麻痺し、
さばきが全く行われていません。
悪しき者が正しい者を取り囲んでいるからです。
そのため、曲がったさばきが行われているのです。
1:5 「異邦の民を見、目を留めよ。
驚き、たじろげ。
わたしは一つの事を
あなたがたの時代に行うからだ。
それが告げられても、
あなたがたは信じない。
1:6 見よ、わたしはカルデア人を起こす。
あの強暴で俊敏な国民だ。
彼らは地を広く行き巡り、
自分のものでない領土を占領する。
1:7 それは凄惨そのもの。
彼らはさばきと宣告を自ら下す。
1:8 その馬は豹より速く、
日暮れの狼より敏捷だ。
その軍馬は跳ね回り、
その騎兵は遠くから来て、
鷲のように、獲物にさっと舞い降りる。
1:9 彼らはみな暴虐を行うためにやって来る。
そろって顔を前方に向け、
砂のように捕らわれ人を集める。
1:10 王たちを嘲り、
君主たちを笑いものにし、
すべての要塞をあざ笑い、
土を積み上げて町を攻め取る。
1:11 こうして、風のようにやって来て過ぎ去る。
しかし自分の力を神とする者は、責めを負う。」
1:12 あなたは昔から【主】ではありませんか。
私の神、私の聖なる方よ、
私たちが死ぬことはありません。
【主】よ、あなたはさばきのために、
彼を立てられました。
岩なる方よ、あなたは懲らしめるために、
彼を据えられました。
1:13 あなたの目は、悪を見るにはあまりにきよくて、
苦悩を見つめることができないのでしょう。
なぜ、裏切り者を眺めて、
黙っておられるのですか。
悪しき者が自分より正しい者を
吞み込もうとしているときに。
1:14 あなたは人を海の魚のように、
治める者のない、這う虫のようにされました。
1:15 彼は、このすべての者を釣り針で釣り上げ、
自分の網で引き上げ、
自分の引き網で集めます。
こうして、彼は喜び楽しみます。
1:16 そのため、彼は自分の網に、自分の引き網に
いけにえを献げ、焼いて煙にします。
これらにより、彼の分け前が豊かになり、
食物が豊富になるからです。
1:17 そのため、彼は自分の網を空にし続けながら、
諸国の民を容赦なく殺すのでしょうか。
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 許諾番号 4-1009-2
日毎の糧
ハバククは、バビロンが台頭する前、すなわちユダがバビロンによって滅ぼされる直前の混乱した政局の中で生きた預言者です。その時代は、みおしえ(律法)が麻痺し、悪者が正しい者を囲んで曲がったさばきが行われていました。正しい人より悪者の方が多く、彼らが勢力を増していました。当然、暴行や暴虐がはびこり、争いや、いさかいが満ちた歪んだ世でした。義人はこのような時代を見て嘆き苦しみながら、救いを求めて叫びました。
しかし、いくら叫んでも主は聞いてくださいません。救いを切に求めても、主は沈黙されたままでした。ハバククは「いつまでですか、主よ」(2)と嘆き、「なぜ裏切り者を眺めて、黙っておられるのですか」(13)と問いかけます。ここに、苦しみと疑いを抱えながらも神に祈る人の姿があります。ハバククはどれほど苦しくても、答えは神様にあると信じ、御前に進み出て祈り続けました。彼は、悪と苦しみが満ちる現実を神様の前に差し出し、答えが遅くても、祈り続けました。時代に対する神様の御心を悟ろうとしました。やがて、ハバククが祈り続けると、神様は驚くべき答えをくださいました。それは、強暴で俊敏なカルデア人を起こし、ユダをさばくというものでした(6節)。神様は民が悔い改めるのを待っておられましたが、彼らが罪を重ね続けるならさばきを下されます。この答えを聞いたハバククは、主が昔から聖なる神様であるにもかかわらず、なぜ自分たちより悪しき者を用いて正しい者を滅ぼされるのかと質問しました。主の目はきよいはずなのに、なぜ裏切り者を眺めて黙っておられるのかと問い詰めます。さらに、悪者を通して諸国の民を容赦なく滅ぼすことが正しいのかと訴えます。神様は憐れみ深い方ですが、罪が蔓延すると、もはや耐えることができず、さらに強いカルデア人を起こしてさばかれます。それが神様の御心なのです。
祈り:主よ、私が苦しみの中で答えを求めても、遅れていると感じるとき、諦めることなくハバククのように祈り続ける者とならせてください。また、自分が直面している問題のためにも、切に祈り続けることができるよう助けてください。
一言:混乱した時代に、祈り続ける者となる
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。
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